仮面舞踏会・・・Wiener Staatsoper・・・2010/12/15

2幕終了後のカーテンコールペテアン、カロージ、ヴァルガス、クラステヴァ
Un ballo in maschera |Giuseppe Verdi

Philippe Auguin | Dirigent
Gianfranco de Bosio | Inszenierung
Emanuele Luzzati | Bühnenbild
Santuzza Calì | Kostüme

Ramón Vargas | Gustaf III., König von Schweden
George Petean | Graf René Ankarström
Micaela Carosi | Amelia, seine Gattin
Nadia Krasteva | Ulrica
Julia Novikova | Oscar
Marco Caria | Christian
Janusz Monarcha | Graf Horn
Walter Fink | Graf Warting

いい加減におし！ネコだかカメだかウサだか・・・全く！
ハイ、そのうちいい加減にします。
でももう少し暴走します。

今回の旅行の目的はスカラの「ワルキューレ」ですが、前後ウィーンで何公演か鑑賞します。
ウィーンは寒い！
冬だから当たり前ですが、雪道で転ばないようにしなくちゃ・・・＾＾；
でも転倒防止のために道に小さな砂利が撒いてあるので助かります。

到着日に早速国立歌劇場へ・・・・。

今回もキャスト・チェンジが少し前にあり、カルロス・アルバレスからペテアンに代わりました。
カルロス・アルバレスは２月ＭＥＴの「アッティラ」でも降板だったのですが、今回も・・・残念。
一方ペテアンは縁のある人で「ルチア」「愛の妙薬」と今回で３回目です。

ヴァルガスもすごく縁のある人で「オネーギン」「ドン・カルロ」「アッティラ」と今回で４回目・・・
そういえば先月のグルベローヴァの「椿姫」もオリジナルはヴァルガスだったのでした。
病気で降板でしたが、今回の調子は？

これが出だしは今ひとつ・・・一方、代役登場のペテアンは好調・・・。

ペテアンは「愛の妙薬」でのコミカルな演技が凄く印象に残っていてコメディはかなりイケル人ですが、誠実な感じがする高めの声が今回のレナート役にもピッタリ、アリア「希望と喜びに満ちて」はヴァルガスを喰ってしまいそうな出来・・・。

主役が今ひとつでちょっとピリっとしないまま一幕一場が終わってしまい、観客の拍手も同じく今ひとつ・・・

２場の始まりはバーン！バーン！と歌手に気合を入れるようなオケの音。
今回は席が最上階、ギャラリーだったので特に響くのでしょう。
観客の中にはビックリしてた人もいました＾＾；
飛行機の中でほとんど眠れなかったもボーっとしてしまいそうだったのですが、一緒に気合を入れられたようでした。
演出が極めてオーソドックスで安心して鑑賞できるという反面、当たり前すぎてボーっとしてしまいそうだったのですが、オーギン指揮のオケは全体的にアクセントとを効かせた抑揚ある演奏で、長旅後の身にとってはありがたく、ウトウトすることなく見通せました＾＾；

しかし２場になってもちょっとパッとしません。
聴かせどころががここだけのクラスティヴァは見た目も歌も雰囲気は占い師でしたが・・・・
２場が終わった後の観客の反応も今ひとつ・・・・。

オーギンの気合が効き始めたのは２幕以降でした。
アメリア役のカロージのアリア「あの草を摘みとって」は役に集中しきったもので声も伸びがあり、聴かせてくれます。
この辺からヴァルガスも徐々に調子を上げ、カロージとの２重唱も良く、締まった公演になっていきました。

舞踏会の場面は大勢の着飾った人達で、これぞオペラ！という華やかさがありますが、こういったオーソドックスな舞台では歌手の印象が公演全体の印象に大きくかかわってきます。
リッカルドはヴァルガスくらい声に力があって熱く歌える人じゃないと公演自体が物足りなくなってしまうでしょう。

結局ヴァルガスが後半良くなり、カロージ、ペテアンが好演してくれたので、そこそこ満足できる公演ではありましたが・・・・
妙な演出に慣れてきてしまったはホッとするところもあり、物足りなさもあり・・・だったのでした＾＾；

さて、もう一人オスカル役のノヴィコヴァですが、マントヴァの「リゴレット」にジルダ役で出演した人でした。
軽やかで愛らしい声は全体的に重苦しい舞台にホッとさせるような華やかさを添えていました。
聴いていて心地良い声です。
ここウィーンではオスカーの他にアディーナ、ツェルビネッタも歌うようです。


ヴァルガス,オーギン、カロージ、ペテアン、ノヴィコヴァ

コメント 4

こんにちは。
暴走、いいじゃないですか！止めようとしても無理ですってば（笑）。
来年も、現地からの最前線レポートを楽しみにしています。

欧州の大寒波は交通機関をかなりマヒさせたようですが、無事にご帰還されて良かったですね。
by hbrmrs (2010-12-23 21:49) 

hbrmrs さま
＞止めようとしても無理
いや～～～なんとなく私もそんな気はしてきたのですが・・・＾＾；
でもとりあえず来年３月までと決めていて、その後は日本にいてもむこうから来てくれますから＾＾。

＞欧州の大寒波
ウィーンからの帰国で良かったです。
帰ってきてからロンドンやパリの状況をニュースで知ってホッとしました。

by kametaro07 (2010-12-24 00:11) 

御無事で何よりでございます。
いつもあちこちいらっしゃるので、心配していました。
と言いましても、世界を飛び回っていらっしゃる亀様ですから
余計な心配でした。
もし私がニュースのような状態に会ったら、どうにもできずに
只泣いていると思います。冬は怖いです。

その気になってこられたカメタロウ様！！
来年末ミラノ如何でしょうか＾＾。

なんてお誘いいたします～～～！
by ゆみゆみ (2010-12-24 12:45) 

ゆみゆみさま
本当にウィーンで良かったです。
寒さはどうしようもなかったですが、全て順調に予定通りでしたから。
ロンドン、パリへいらした方は大変だったことでしょう。
冬場は余裕のある日程にしないと不安ですね。

＞来年末ミラノ如何でしょうか＾＾。
このままキャスト・チェンジがなかったら行くかも＾＾；
あのキャストだと手のひら返して、その気になっちゃいますね。
by kametaro07 (2010-12-24 23:15)