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ガラコンサートFarinelli & Friends・・Grosses Festspielhaus・・2019/6/8 [コンサート・リサイタル]

 この日はダブルビル。ポリフェーモ終了後夕食を済ませて祝祭大劇場へ。
 ところでダブルビルはこの日を含めて3連荘。トリプルダブルビルあるネ。
 
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カーテンコールではバルトリが全員を集めて自撮り記念撮影
Gianluca Capuano Conductor
Rolando Villazón Presentation
Julie Fuchs Soprano
Patricia Petibon Soprano
Sandrine Piau Soprano
Nuria Rial Soprano
Cecilia Bartoli Mezzo-soprano
Lea Desandre Mezzo-soprano
Vivica Genaux Mezzo-soprano
Ann Hallenberg Mezzo-soprano
Christophe Dumaux Countertenor
Philippe Jaroussky Countertenor
Bachchor Salzburg
Markus Obereder Chorus Master
Les Musiciens du Prince — Monaco

PROGRAMME
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Chorus “Questo è il cielo di contenti” from the dramma per musica Alcina, HWV 34
Aria of Melissa “Desterò dall’empia Dite” from the opera seria Amadigi di Gaula, HWV 11
Aria of Bellezza “Tu del Ciel ministro eletto” from the oratorio Il trionfo del Tempo e del Disinganno, HWV 46a
NICOLA PORPORA
Aria of Lottario “So che tiranno io sono” from the dramma per musica Carlo il Calvo
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Aci “Verso già l’alma col sangue” from the serenata Aci, Galatea e Polifemo, HWV 72
GIUSEPPE MARIA ORLANDINI
Aria “Destrier che all’armi usati”
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Cornelia and Sesto “Son nata a lagrimar” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
JEAN PHILIPPE RAMEAU
Scene of La Folie from the ballet-buffon Platée
LEONARDO LEO
Aria of Arbace “Cervo in bosco” from the tragedia per musica Catone in Utica
JEAN PHILIPPE RAMEAU
Aria of Télaïre “Tristes apprêts, pâles flambeaux” from the tragédie en musique Castor et Pollux
RICCARDO BROSCHI
Aria of Dario “Qual guerriero in campo armato” from the dramma per musica Idaspe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Almirena and Rinaldo “Scherzano sul tuo volto” from the opera seria Rinaldo, HWV 7a
NICOLA PORPORA
Duet Sifare and Semandra “La gioia ch’io sento” from the dramma per musica Mitridate
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Cleopatra “Piangerò la sorte mia” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
TOMASO ALBINONI
Aria “Dopo i nembi e le procelle” from L’Eraclea
JOHANN ADOLF HASSE
Scene of Berenice “Berenice, che fai?” from the opera seria Antigono
NICOLA PORPORA
Aria of Mirteo “Bel piacer saria d’un core” from the dramma per musica Semiramide riconosciuta
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Ginevra and Ariodante “Bramo aver mille vite” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33
Aria of Cleopatra “Se pietà di me non senti” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
JOHANN ADOLF HASSE
Aria of Siroe “Parto con l’alma in pene” from the opera seria Siroe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Polinesso “Dover, giustizia, amor” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33
RICCARDO BROSCHI
Aria of Dario “Ombra fedele anch’io” from the dramma per musica Idaspe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Chorus “Sa trionfar ognor” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33

 バルトリ、ハレンベリ、リアル以外はフランスの歌手が勢ぞろい。さすが古楽が盛んな国です。それにしても豪華メンバーが揃いましたが、特に聴けて嬉しかったのはハレンベリ、ジュノー、デサンドル。
 ハレンベリのおおらかで豊かな声を聴くのは久しぶり。今回はキレキレのアジリタもたっぷりと聴かせてくれて大満足。
 ジュノーは2010年にチェネレントラで聴いて以降しばらくアジリタを要する役で聴いてなかったので、今回は超絶技術を披露してくれるかと楽しみでした。これが以前聴いたロッシーニとは様式が異なる古楽ならではの高速アジリタで圧巻でした。
 そしてお初だったのがデサンドル。レジネヴァやアスプロモンテよりさらに若い1993年生まれのメゾソプラノ。声質はやや硬い印象ですが、正確な技術には若くしてこのガラに名を連ねるのも納得でした。

 デサンドル以外は全員聴いたことがある人達だったのですが、パッと見で分からなかったのがジャルスキーとフックス。ジャルスキーは口ひげをたくわえただけで随分と雰囲気が違って見えたし、フックスはご出産後に見るのは初めてで、姿も声も以前よりふっくらしたような?

 豪華キャストの歌合戦は前半だけでお腹一杯。休憩後には後でくるだろうと予想した通り、やってきました移動の疲れ。意識がトビ、トビ、ワシ、タカ、ハト、キジ、サル、イヌとくれば桃太郎。(以前にも使ったことがある意識とびまくりの表現ではありますが、桃太郎まで飛んだのは新記録)とにかくやたらめったら飛びまくったのでほとんど覚えてません。キッパリ。それでもあと1年は古楽を聴かなくてもよいくらいの満足感でした。

 尚、司会はヴィリャゾン。多言語で流暢に観客を楽しませてくれて司会としてもプロ。歌わなくても存分に活躍してました。

 
 

 
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ブーレーズ アンサンブルXX・・Pierre Boulez Saal・・2019/9/9 [コンサート・リサイタル]

BOULEZ ENSEMBLE
DANIEL BARENBOIM Conductor, Piano
RADEK BABORÁK French Horn
DENIS KOZHUKHIN Piano
KARIM SAID Piano
MICHAEL WENDEBERG Piano
ALINE KHOURI Harp
SUSANNE KABALAN Harp
STEPHEN FITZPATRICK Harp
LEV LOFTUS Percussion
DOMINIC OELZE Percussion
PEDRO TORREJÓN Percussion

PROGRAM
LUDWIG VAN BEETHOVEN Sonata for Horn and Piano in F major Op. 17
BÉLA BARTÓK Sonata for two Pianos and Percussion Sz 110
PIERRE BOULEZ sur Incises

 この日はブーレーズザールのシーズン開幕公演。2017年にバレンボイム・サィードアカデミーの付属コンサート・ホールとしてオープンしたホールですが、今回初めて足を運びました。
 チケットを購入時、舞台のそばと2階席が残っていたのですが、音のバランスを考えて2階席を選択。楕円形のホールの2階席は緩く波打っているので席は水平でも床は若干の傾斜があり、向かい側の波打っている2階席を見ていると平衡感覚がおかしくなりそうな気がしましたが、公演が始まるとすぐに気にならなくなりました。

 ベートーベンはバレンボイムのピアノにバボラークのホルン、バルトークはピアノ2名とパーカッション2名、休憩後のブーレーズはバレンボイム指揮、ピアノ3名、ハープ3名、パーカッション3名、舞台からみると全方向に客席があるのでピアノは蓋(屋根)無しでの演奏でした。

 歌劇ばかりでコンサートへはあまり足を運ばない[猫]が興味深かったのはパーカッションの多彩さ。上から覗き込むように見ていると複数の楽器を多種多様なスティックで演奏するのが見事。聴覚だけでなく視覚的にも面白く楽しめて2階席にして正解でした。
 初めて接したブーレーズの曲は現代音楽らしく耳に残るようなフレーズはありませんが、透明感のある音が次々と生まれ絡み合うさまは活き活きとして、爽やかな音の洪水といった印象。飽きることなく浸って時を過ごすことができました。
 
 
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アンドレアス ショル・・Kirche St. Peter・・2019/1/31 [コンサート・リサイタル]

 冬の旅行は古楽&シュトラウス。到着日は聖ペーター教会でアンドレアス・ショルとチューリッヒ室内管弦楽団のコンサートでした。
Andreas Scholl (Countertenor)
Willi Zimmermann (Konzertmeister)
Zürcher Kammerorchester

Johann Sebastian Bach Kantate «Vergnügte Ruh, beliebte Seelenlust» BWV 170
Arvo Pärt Es sang vor langen Jahren
Johann Sebastian Bach «Chaconne», aus: Partita Nr. 2 d-Moll für Violine Solo BWV 1004, Fassung für Streichorchester
Arvo Pärt Wallfahrtslied
Johann Sebastian Bach Kantate «Widerstehe doch der Sünde» BWV 54
Arvo Pärt Vater unser

 席は自由席だったのですが、行ったときには空いている席を探さなくてはいけないほど既にほとんど満席状態。見つけた空席に座ってみると柱で舞台中央が見えず、中央で歌うであろうショルの姿が全く見えないのも寂しい気がして探し直した結果、後方でしたが柱が少し邪魔になっても舞台中央は見える席を見つけて安堵しました。
 教会内部は古楽を聴くのにちょうど良い音響空間。バッハも良かったですが、ショルの良さがでていたのはペルト。優しく伸びやかな歌声に長旅の疲れも癒された宵でした。
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コンコード ソナタ・・ELBPHILHARMONIE HAMBURG ・・2018/10/1 [コンサート・リサイタル]

 ミュンヘンの次は3日のハンブルク『アルチーナ』が目的とあって、1日、2日とどうするかがまた悩みどころでした。パリで興味のある公演があったので、1年前だったら間違いなくパリに行ったのですが、再度頭に浮かんだのがチコちゃん。しんどい思いをしたらまた叱られる。ということでチコちゃんのお陰でエルプフィルハーモニー初体験!

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Adam Walker Flöte
Tabea Zimmermann Viola
Pierre-Laurent Aimard Klavier

PROGRAMM
Edgard Varèse
Density 21.5
Dmitri Schostakowitsch
Sonate für Viola und Klavier op. 147
- Pause -
Elliott Carter
Scrivo in vento
Charles Ives
Sonate Nr. 2 Concord, Mass., 1840-1860

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 馴染みの薄い曲ばかりでしたが、卓越したテクニックに裏打ちされた名演を堪能。最後のアイヴズのコンコードソナタはエマールが来日した折にも演奏していたようですが、途中フルートがホール上方で奏で、ピアノと重なったのは更なる広がりと透明感をもたらした演出でした。
 
 惜しむらくは観客のマナー。フルートの独奏は技術を駆使してさまざまな音色で表現する曲でしたが、客席からこともあろうに笑い声。ピアノ演奏が盛り上がりを見せた場面では曲の途中であるにもかかわらず拍手。入口付近でチケットを配っているツアコンらしき人がいて嫌な予感はしたのですが、[猫]は久々に身も心もペッタンコの脱力平目状態でめげそうでした[もうやだ~(悲しい顔)]

 『ネコちゃんに誉められる』とタイトルを変えたからにはブツブツと言いたくはないのです。常日頃そのために苦手な劇場や演目にはなるべく足を運ばないように心がけているのですが、観客のマナーは如何ともしがたし。ホール内まで観光地化しているかのようでなんとも残念でした。

 次の日はお天気が悪かったのですが、その次の日は晴れたのでプラザレベルからの眺望を楽しみに再訪。入口付近がごった返す中、係員がいてバーコード付き入場券を配布してました。
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 入口を入ると長いエスカレーターを利用。バリアフリーの時代にエレベーターがないわけないだろうと思って帰りはエレベーターを使ってみたところ、正面の出入口とは別で、建物の右側面に出ました。(正面入り口に向かって右)

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 尚、コンサートの休憩時には化粧室が少なくて大行列。この日のプラザレベルも同様。コンサートのときはそれほど内部をくまなく探したわけではないので、どこか他にもあるはずです。次回機会があったら時間に余裕をもってきてあちこち見ることにします。




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パルジファル(コンサート形式)・・Berlin Philharmonie・・・・2018/4/6 [コンサート・リサイタル]

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Sir Simon Rattle Dirigent
Stuart Skelton Tenor (Parsifal)
Nina Stemme Sopran (Kundry)
Franz-Josef Selig Bassbariton (Gurnemanz)
Evgeny Nikitin Bassbariton (Klingsor)
Gerald Finley Bassbariton (Amfortas)
Reinhard Hagen Bass (Titurel)
Rundfunkchor Berlin
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 楽劇『パルジファル』というより交響曲『パルジファル』といった様相を呈した公演。主役は歌手も含めて全ての楽器で、それぞれの楽器の音が鮮明に緻密に聞こえてくる様はベルリンフィル以外ではありえないといった演奏でした。ただテンポが速く、あまりに緻密に全ての楽器が主張しすぎるといった感があって物語に入り込む余地がなく、一幕は困惑ぎみで終わってしまいました。しかし、ここは歌劇場ではなくベルリンフィルの本拠地フィルハーモニー、歌劇場で聴くのと同じような演奏でないのは当然なのかもしれません。そう割り切って聴くと2幕以降物語に入り込める部分もあったのですが、主張する楽器の音に物語からはじき飛ばされるような感覚になることがしばしば。最後までワーグナーの世界に深くは入り込むのは難しく、救済感も表面的に思えてしまいました。
 似たような違和感を感じた人が多かったのか?休憩をはさむ度に客席は空席が目立つようになり、3幕が始まる時には[猫]が座った列など半分以上が空席という状況になってしまいました。

 緻密な演奏の中、歌手の人達は端正に朗々と歌っていたという印象で、特に良いと思えたのがアンフォルタスとクリングゾル。演出によって歌い方は変わるものですが、アンフォルタスは大袈裟に伝えるよりも抑えた中に苦しみを伝える表現のほうが好みなので、今回のフィンリーはウィーンで聴いた時よりも良いと思えました。クリングゾルもクールに歌うほうが好みということもあり、更にはニキーチンの美声がクリングゾルに単なる悪役ではない悲劇性をもたらしていたのが好印象でした。
 タイトルロールのスケルトンのパルジファルを聴くのは2回目ですが、声も見た目も素朴な雰囲気でパルジファルには合ってます。一人オロオロと不安げにオケや観客席を見渡しながらの登場は冒頭から完全に役に入り込んで好演でした。
 他のソリストの人たちも盤石、コーラスも上質だったのですが、花の乙女達の声の相性が今一つの感がなきにしもあらず。

 ただ歌手云々というよりも前述のようにベルリンフィルという精鋭軍団の演奏の見事さに圧倒されたという印象が残る公演で、同時に、歌劇場で聴いたとしたら物語に没頭できないという状態にストレスを感じるように思えた公演でもありました。
 バーデンバーデンではなく、フィルハーモニーで聴くことを選んだのはラトルのワーグナーの評判がドイツ語圏で芳しくないというのが理由の一つでしたが、[猫]はドイツ人ではないので大丈夫かと思いきや、芳しくない理由が分かるような気がしたのでした。
 
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パドモア、クック、ウィッグルスワース・BERLINER PHILHARMONIE・Kammermusiksaal・2018/4/4 [コンサート・リサイタル]

Mark Padmore Tenor
Ryan Wigglesworth Klavier
Allison Cook Mezzosopran
Mitglieder des Vocalconsort Berlin

SCHUMANN: Liederkreis Op.39
WIGGLESWORTH: Echo and Narcissus
JANACEK: The Diary of One who Disappeared

 ベルリンフィルハーモニー室内楽ホールでの初鑑賞。目的がパルジファル2公演だったとはいえ、バーデンバーデンでベルリンフィルのパルジファルを聴くという選択もあったのにもかかわらず、日にちが開いてもフィルハーモニーの公演を選んだのはこの公演が気になったのが理由の一つでした。

 特に印象に残ったのは後半のヤナーチェクの歌曲集『消えた男の日記』、ジプシーの娘に心奪われ、終には故郷を捨て去ってしまった若い農夫の物語です。
 室内楽ホールのウェットな音響がジプシー娘役のクックの歌声の妖艶な力を際立たせ、さらに観客席最上階後方で歌う女声コーラスが神秘的にホールに満ちるさまは恐れのような感覚を抱くほどで、青年の心を揺さぶるのに充分すぎるものでした。若い農夫役パドモアは純粋で素朴な印象で好演。暗く冷たい緊張感に満ちた作品は鑑賞していて息苦しさのような感覚をも伴うものでした。最後に故郷を捨てる決心をした後でも余韻として残るのは解放感より痛々しさ。それは人間の性と社会の掟の間で揺れ動いた青年の未来への不安と残された人々の悲しみを内包しているかのようで、この作品の地であるモラヴィアの農村の風土をも彷彿とさせる作品でした。

 
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グリゴリー ソコロフ・・Théâtre des Champs Elysées・・2017/12/4 [コンサート・リサイタル]

Haydn Sonata (divertimento) No. 32 op.53 No. 4 Hob. XVI:44
Sonata (divertimento) No. 47 op.14 No. 6 Hob. XVI:32
Sonata No. 49 op.30 No. 2 Hob. XVI:36
Beethoven Sonata No. 27 op. 90
Sonata No. 32 op. 111
以上のプログラムの他、アンコール6曲

この公演が滞在中にあったことは幸運以外のなにものでもありません。
極上の時間を過ごしました。
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テオドール・クレンツィス&ムジカエテルナ・・Meininger Theater・・2017/4/12 [コンサート・リサイタル]

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Dirigent: Teodor Currentzis
Mit: MusicAeterna (Orchester), Nuria Rial (Sopran), Paula Murrihy (Mezzosopran)

JOSEPH HAYDN (1732–1809)
„Die sieben letzten Worte unseres Erlösers am Kreuze” Hob. XX/1

GIOVANNI BATTISTA PERGOLESI (1710–1736)
„Stabat mater”

 4月の旅行目的は長年親しまれてきたDOBのリング。前後に何か良い公演はないかと調べたところ見つけたのがこの公演。
 マイニンゲンは初めて訪れましたが、思いの外小さな田舎町でした。それでも歴史のある立派な劇場があり、演劇界ではマイニンゲンなくしてハリウッドなしといわれるほど重要なところだそうで、オペラにおいてもガランチャがアンサンブルだったり、今をときめくキリル・ペトレンコが音楽監督だった時代もあったのですから、侮れないところです。

 ムジカ・エテルナは前半は立奏でしたが、後半のスターバト・マーテルは奏者は着席しての演奏。

 照明は薄暗く、舞台前方に一列に並べられた蝋燭の炎がほのかに下から舞台上の人達を照らす中のスターバト・マーテル。リアルの清らかで透明感のある声とマリヒーのしっとりと愁いを帯びた声が美しく調和し、演奏と一体となった厳かさに心静かに浸った時を過ごしました。

 この作品は若干26歳にして逝去したペルゴレージの最後の作品とのこと。深い悲しみの中に透明感、清涼感のある美しい作品でした。


マッティ サルミネン・・・・・2016/11/12 [コンサート・リサイタル]

Leif Segerstam, Dirigent
Matti Salminen, Bass

Yulia Mennibaeva, Mezzosopran (Fjodor)
Otar Jorjikia, Tenor (Schujskij)
Valeriy Murga, Bariton (Schtschelkalow)
Pavel Daniluk, Bass (Pimen)   

  Arien aus «Die Zauberflöte»,
«Eugen Onegin», «Don Carlo»,
«Der fliegende Holländer»,
«Götterdämmerung», «Boris Godunow»  

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 マッティ・サルミネンのさよならコンサートです。ここチューリッヒでも人気が高く、最後の公演を惜しむ観客で一杯でした。19時開演、21時頃終演と表示があったのですが、すごくお話好きで会場をなごませ、終了は22時を過ぎてました。

 オケの演奏もすごく良くて、どのプログラムも充実してましたが、圧巻だったのはボリスゴドノフの死の場面、他の歌手を交えたパフォーマンスは臨場感に満ちたものでした。

 今までサルミネンを聴けたのはここチューリッヒで聴いたオランダ人でのダーランド役だけ。まだ歌ってくれる機会はどこかでないものかと調べてしまいました。なんとか聴きに行きたいものです。

 ところでチューリッヒのオランダ人でタイトルロールを歌ったステンスヴォルトはもう引退してしまったのでしょうか?地獄から這い上がってきたような凄みにはゾクっとさせられました。超ベテランだとも知らず、また聴く機会もあるかと思っていたのですが、最近おみかけしません。

 超ベテランの味わいは引退する前に聴いておかなくてはとつくづく思った公演でした。




エレーヌ・グリモー/オーストラリアン・ユース・オーケストラ/マンフレート・ホーネック・・・Kurhaus Wiesbaden - Friedrich-von-Thiersch-Saal・・2016/7/22 [コンサート・リサイタル]

Hélène Grimaud, Klavier / Australian Youth Orchestra / Manfred Honeck, Leitung

Programm
Carl Vine Celebrare Celeberrime
Maurice Ravel Klavierkonzert G-Dur
Gustav Mahler Sinfonie Nr. 1 D-Dur „Der Titan“

 日本からの到着日に公演が何かあるかと探したところ見つけたのがラインガウ音楽祭のこの公演。
5月にヴィースバーデンのオペラハウスに行ったばかりですが、すぐ側にあるクアハウスの中にあるコンサートホールでの公演でした。
 ただし、この公演は人気が高く、気づいたときは売り切れ。4月下旬になって再度販売に出ていたので音楽祭のH/Pで申し込んだのですが、ちょうどゴールデンウィークの時期に代金を振り込むようにというメールがあり、日本の銀行は長い休日で期日までに送金は無理と返信。それに海外送金など手数料が高くて避けたいと思い、当日チケットを受け取るときに支払うということで了承してもらえて助かりました。

 オーストラリア・ユース・オーケストラは毎年オーストラリアの若手の中からメンバーを選抜し、海外ツアーを行っているそうで、今年は欧州とアジアを1か月ほどかけて巡るそうです。会場にはメンバーの家族の人たちも大勢いて、どうりでチケットが早々に売り切れとなるわけです。

 若さ溢れる活力に満ちた演奏になったのは言うまでもなし。指揮のホーネックもそれこそが狙いとばかりエネルギーに満ちた爆演で、これほどの鳴らしっぷりは楽友協会で聴いたフェドセーエフ&モスクワ放送響以来かななどと思い出しつつ、最初のVineが終わった段階で最後までこの調子だと虚弱体質の[猫]の耳はどうなってしまうかと心配したのですが、その後グリモーのピアノとの共演では鳴らしっぱなしというわけはないということで全く問題なく楽しめました。

 若い人たちが心を一つにして臨む音楽に力をもらった公演でした。


to touch – to kiss – to die - Englische Lieder von H. Purcell, N. Matteis, J. Dowland・・Globe Neuss・・2016/6/17 [コンサート・リサイタル]

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Valer Sabadus, Countertenor
Olga Watts, Cembalo
Axel Wolf, Laute
Pavel Serbin, Barockvioloncello
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 ベルリン・リングは15日と19日、その間16日と18日はすぐに鑑賞する公演は決まったのですが、この17日はどうするかと調べたところ、サバドゥスくんのH/Pでこの公演を発見。遠征の間一回は小さな劇場で古楽を聴いたほうが耳が休まることもあって、よい公演を見つけたと自己満足。

 デュッセルドルフの郊外、ノイスという町にあるグローブ座での公演です。グローブ座というと当然シェークスピアを上演するために造られたイギリスのグローブ座を思い浮かべますが、こちらのグローブ座はイギリスのグローブ座を模して作られたもので、オリジナルは木造建築だったそうです。現在は安全面を考慮し、鉄の壁で覆われ、内部の柱も鉄を使用してます。
 ちょうどこの時期、シャークスピア・フェスティバルが催され、主にシャークスピアの演劇が上演されるのですが、こうしてイギリスの古楽を楽しむ公演も盛り込まれていたわけです。
 非常に小さな劇場で気が付いたときは数席しか残ってなく、2階席の端の席でしたが、それでもチケットを入手できて良かったです。
 宿はデュッセルドルフでしたが、行き方をシェイクスピア・フェスティバルのH/Pで調べて行ったところ、トラムの停留所からグローブ座までが分かりにくく、停留所そばの売店で尋ね、途中で会った人に尋ねたりしてなんとかたどりついたというところ。我ながらよくここまで来たなと思いながらの鑑賞となりました。

 to touch – to kiss – to dieというのは同名のタイトルでCDも出してますが、人の一生を表したタイトルとのこと。この公演もおそらくCDの中からの抜粋ではないかと思います。

 途中大雨に見舞われ、鉄の壁にバラバラと雨が打ちつける音も伴奏の一つになっていた時間もわずかにありましたが、それも一興。
 こじんまりとした空間で、古楽器とサバドゥスくんの優しい歌声を堪能して素敵な時間を過ごした夜でした。

パーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団・カヴァコス・・・Grande salle - Philharmonie・・・2016/5/25 [コンサート・リサイタル]

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Orchestre de Paris
Paavo Järvi, direction
Leonidas Kavakos, violon

Richard Dubugnon
Caprice pour orchestre II (commande de l'Orchestre de Paris, création mondiale)
Béla Bartók
Concerto pour violon n° 2
Entracte
Dmitri Chostakovitch
Symphonie n° 6

 初めてのパリフィルハーモニー。

 始まりは世界初演の曲。最初は難しくてとっつきにくい曲かと思いきや、変化に富んだ面白さ。

 バルトゥークではカヴァコスの技術を満喫。

 なんといっても面白かったのは休憩後のタコ。パリ菅が上手いのは承知の上。弦はキレキレで絶妙、管は生き生きとした音をだすし、打楽器はインパクト抜群。それぞれの音が混濁することなく絡み合い、その一体感がもたらすエネルギーは圧倒的。これは演奏していてもさぞかし楽しかろうというノリの良さ。

 パーヴォ・ヤルヴィ&パリ菅は熱くて最高!でした。

グリゴリー ソコロフ・・・Liederhalle・Stuttgart・・・2016/4/21 [コンサート・リサイタル]

R. Schumann
Arabeske op.18

Fantasie in C major op. 17

Intermission



F. Chopin

Nocturne in B major, op.32 n.1

Nocturne in A-flat major, op.32 n.2

Sonata No.2 in B-flat minor, op.35

1. Grave. Doppio movimento
2. Scherzo
3. Marche funèbre
4. Finale. Presto

4月の旅行の最後を飾るのはオペラではなく、ソコロフのリサイタル。

ローザンヌからは5時間近くかかりましたが、来た甲斐があったリサイタルでした。

ピアノという楽器一つでこれほど厚みのある表現ができるとは・・・・

賞賛は長々と続き、6曲もアンコールに応えてくれましたが、プログラムはソコロフのH/Pからコピペしたもの。
あと2曲は不明。

ベルリン国立歌劇場管弦楽団・・・Musikverein・・・2015/9/20 [コンサート・リサイタル]

Staatskapelle Berlin
Daniel Barenboim, Dirigent
Martha Argerich, Klavier

プログラム
Ludwig van Beethoven
Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 B-Dur, op. 19 Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 B-Dur, op. 19
-------- 休憩 ----------
Edward Elgar
Symphonie Nr. 1 As-Dur, op. 55 Symphonie Nr. 1 As-Dur, op. 55

 前方2列目の席。想定内ではありましたが、ピアノの場合、ペダルワークがよく見える席ということ。ちょうど優雅に湖面を泳ぐ白鳥の足を見ているような感覚でした。アルゲリッチは結構細かくペダルを踏んでいて、それゆえに生まれる美しく深い音色を堪能。

 アンコールはなんとバレンボイムとの連弾。ペダルはアルゲリッチが担当してました。柔らかく、優しく、豊かな演奏に陶酔。

 休憩後のエルガーはSKBの低弦の魅力にドップリとつかり・・・
ひさびさに[猫]のSKB漬け一丁上がり。

 ちょうど日本はシルバーウィークで、日本の方も大勢いましたが、「最高やったな」という声あり。全くもって同感でした。

プラハ交響楽団・オープニングコンサート・・Smetana Hall・・・2015/9/17 [コンサート・リサイタル]

Pavel ŠPORCL | violin
PRAGUE SYMPHONY ORCHESTRA FOK
Pietari INKINEN | conductor

プログラム
ESA-PEKKA SALONEN  LA Variations (Czech premiere)
BOHUSLAV MARTINŮ  Concert for violin and orchestra č. 1 H 226
ANTONÍN DVOŘÁK  Symphony No. 9 in E minor, op. 95 "From the New World"

 
 初めてのスメタナホールでの鑑賞は首席指揮者インキネンを迎えてのオープニングコンサートでした。

 まず、プログラムが素晴らしい。
 初めにインキネンの祖国フィンランドの先輩指揮者サロネンの曲にしたのはフィンランド出身という自己紹介のよう。
 次に、祖国チェコに帰郷することを願いながら時代に翻弄され、無念にも願い空しく異郷で果てたマルティヌーを忍ぶ。バイオリニストのシュポルツルは長い髪を後ろで束ね、さりげないカジュアルな服装で現れ、これまたさりげなく妙技を披露し、観客は大感動でアンコール。

 休憩後のドヴォルザークはオケのメンバーの誇りに満ちた演奏に聴いていても見ていても感動でした。

 観客はスタンディング・オベーション。隣に座っていたおばあちゃまは胸に手をあて、目に涙を浮かべてました。

 インキネンとプラハ交響楽団の船出は順風満帆に思えました。

ロジャー・アイザックス / ムジカ・フロレア・・Masquerade Hall・・2015/8/7 [コンサート・リサイタル]

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Roger Isaacs /counter tenor

Musica Florea
Marek Štryncl - artistic leader

 ザルツブルクの『トロヴァトーレ』は人気が高く、第一希望の日程が取れずに、中3日開いてしまいました。そこでブレゲンツ、ウィーン近郊のザンクト・マルガレーテンなどを考えたのですが、チェコのチェスキークルムロフではちょうどフェスティヴァルをやっていて、なおかつチェスキークルムロフ城の庭園内にある野外劇場でも公演を行っているというのを発見。交通の便も公共交通機関で行くのは大変ですが、乗り合いシャトルで30ユーロくらいでチェスキークルムロフのホテルまで行けることが分かったので、最も簡単に行けるし、公演も2公演は鑑賞できるということでチェスキークルムロフ行に決定しました。

 この公演はフェスティヴァルの公演で、世界遺産のチェスキークルムロフ城の見どころである仮面舞踏会の間での公演でした。

 大劇場の公演の間にこじんまりとした音楽空間で古楽を聴くのは病みつきになりそうな心地よさです。

 CTのアイザックは大柄な人でしたが、ヘンデルのアジリタ三昧は見事で、スタンディングオベーションでした。

Purcell / Stravinsky / Orthodox liturgyムジカエテルナ・・・Auditorium, Darius Milhaud Conservatoire・・・2015/7/16 [コンサート・リサイタル]

Musical direction Teodor Currentzis
Orchestra and chorus MusicAeterna (chorus and orchestra of Perm Opera )

Soprano Nadezhda Pavlova
Alto Nataliia Liaskova
Tenor Stanislav Leontiev
Bass Dmitry Ulianov
Pianists Artem Abashev, Oksana Pislegina, Alexander Osminin, Mikhail Mordvinov

Russian songs from the 16th century
Piotr Tchaïkovski Hymn of the Cherubim
Igor Stravinsky Otche Nash
Henry Purcell Anthem - Hear My Prayer, O Lord!
Igor Stravinsky Veruiyu
Henry Purcell Anthem - I will sing unto the Lord
Igor Stravinsky Bogoroditca, deva, raduicia
Henry Purcell Remember Not, Lord, Our Offences
Igor Stravinsky The Wedding
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 再びのエクス。

 初日はダブルヘッダーで、まずクレンツィス&ムジカエテルナのコンサートでした。

 会場は大劇場のそばの小ぶりなホールでしたが、まるで音楽学校に付属したコンサートホールのような雰囲気。

 前半は演奏なしのコーラス、後半はピアノ4台と打楽器、ソリストを交えたパフォーマンスでしたが、特に印象に残ったのは前半のコーラスでした。

 コーラスが入場するとき、低音がかすかに流れ、それがコーラスの声なのか、電子音によるものなのか判断はできなかったのですが、おごそかな雰囲気に包まれました。コーラスの中には後半でソリストを勤める歌手の顔ぶれも見受けられました。

 クレンツィスの指揮ぶりはまるで気を操る気功師か魔法使いのよう。手の動きに一瞬遅れてコーラスの声量が変化するさまは、まるでスライム。
いや、その声の輝きも考えると水銀のよう。
いやいや、個体でも液体でもなく、そのボリュームが変化する様は気体。

 我ながら何を言っているのでしょうか???なぞなぞのような感想になってしまいました<(_ _)>

 それくらい不思議な魅力を放ち、コーラス全員がゆっくりとパントマイムのような動きをするのも独特な美しさだったパフォーマンスでした。

デュオ リサイタル・・・Berliner Philharmonie・・・2015/4/1 [コンサート・リサイタル]

VIOLINE
Gidon Kremer
KLAVIER
Denis Kozhukhin

Mieczysław Weinberg Sonate Nr. 2 op. 95 für Violine solo
Johannes Brahms 7 Fantasien Op. 116 für Klavier
--
Mieczysław Weinberg Sonate Nr. 3 op. 126 für Violine solo
César Franck Sonate A-Dur für Violine und Klavier FWV 8

 ハンブルクからベルリンへ向かう列車が悪天候のためキャンセル。昼過ぎの列車でなんとか移動できたものの、ベルリンはときおり突風、雨、あられの悪天候。飛行機も欠航が多いにちがいなく、公演の出演者も移動できずにキャンセルする人がいてもおかしくない状況でした。

 案の定、アルゲリッチはキャンセルになってしまいましたが、理由は病欠とのこと、会場のフィルハーモニーでは払い戻しを受け付けていたため、ケーロケロとカエル人もチラホラ。[猫]はカエル人になるはずはなし。

 バイオリンやピアノのリサイタルを聴くことは普段皆目ないもので、最初の曲などは
チャカチャカキューキューってなんだかテキトーに弾いてる? ←不埒<(_ _)>
とネコに小判状態。。。。。。それでも超一流の技がくりだす美しい音色の多彩さには恐れ入りました<(_ _)>ピアノとのアンサンブルも美しく、アルゲリッチは残念でも満足でした。







ジルベスターコンサート・・・Berliner Philharmonie・・2014/12/29 [コンサート・リサイタル]

BERLINER PHILHARMONIKER
SIR SIMON RATTLE Conductor
Menahem Pressler Piano

Jean-Philippe Rameau Suite from Les Indes galantes
Wolfgang Amadeus Mozart Piano Concerto in A major K. 488
Zoltán Kodály Háry János Suite (Excerpts)
Antonín Dvořák Slavonic Dances (Selection)

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 前日到着したときには寒くても雪はなかったのに、朝起きたら一面真っ白でした。

 ベルリンフィルのジルベスターは2回目ですが、今回は妖精のようなおじいちゃんがヒョコヒョコッと登場して優しいピアノの音色に会場は満たされ、その余韻はおじいちゃんがヒョコヒョコッと帰ってからも残り、妖精のジルベスターといったところでした。
 考えてみると、初めてのジルベスターではバルトリを前座呼ばわりするという不届き千万な感想でしたが、何回か聴いたことのあるバルトリよりも初めて聴くベルリンフィルが強く印象に残ったのであって、今回は初めて聴く妖精のようなおじいちゃんの印象がいつまでも残ったのでした。
 妖精のおじいちゃんのお名前はプレスラーさん、御歳93歳とのこと。1世紀以上元気にご活躍いただいて、まだまだ感動を多くの人に伝えていただきたいです。


ベートーヴェン第九・・GEWANDHAUS・・・2013/12/30 [コンサート・リサイタル]

 それほど聴きたい公演がなかったのですが、そういう時はドイツに行くに限ります。
 ドイツはたいしておもしろい国ではありません。
知り合いがいたので訪れることはあっても好んで行くような国ではありませんでした。
ところが、ことクラシッック・オペラとなると世界中から音楽家たちが大集合ですから、質は他の追随をゆるさないのは当然で、多くの名門オーケストラが存続しつづけ、スター歌手の生み出される地となってます。
先日スカラの椿姫とベルリンのジルヴェスターのBS放送がありましたが、ダムラウ、ルチッチそしてガランチャと12年程前に3人共フランクフルトの専属歌手だったのですから、侮れじ、いや恐るべしフランクフルト\(・o・)/!
世の中5年はオラ達より遅れてるよネ。
とフランクフルトの人が思っているか否かは知る由もなし(・◇・)
他の歌劇場からも多数の歌手が輩出されてますが、長くなるので省略。
一流の歌劇場は一流の人がいる、あるいは一流を輩出できる活力があるところであって、有名人を呼べるなんてことは他人の褌で相撲をとっているようなもの、それが何か?と思えてしまいます。

 このところあまり感動することがなくなってきているので、原点に帰ってベルリンへ
シラー劇場はワーグナーには小さすぎてオケが鳴りすぎになるか、小さなオケピで編成の問題でバランスが崩れてしまうのではないかと思って足が遠のいているのですが、この機会に様子見とばかり、オランダ人に行くことにしてました。
はい(^-^)/
してましたになってしまったのは諸事情により行くこと能わず・・・
はい(^-^)/
なんとなく行く気がしてなかったのは正しい予感で、『フィデリオ』を聴いて行く気になってしまったのがそもそもの間違い
はい(^-^)/
でも速攻、気を取り直すのは得意
はい(^-^)/

 いつか聴きたいと思って機会なく過ごしてきたゲヴァントハウスに行ってきました。
特に年末の第九はこの地で1918年から続く伝統の公演です。

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GROSSES CONCERT ZUM JAHRESWECHSEL
Gewandhausorchester; Chor der Oper Leipzig; GewandhausChor; GewandhausKinderchor; Riccardo Chailly; Camilla Tilling, Sopran; Gerhild Romberger, Alt; Simon O'Neill, Tenor; Ain Anger, Bass
 
 スカラ座音楽監督に就任が決まったシャイーですが、2020年までゲヴァントハウスとの契約を続けることはそれ以前に決まっているはず・・・・
スカラ就任はまだ先のことであり、どうなるか分からないことであってゲヴァントハウスのスタッフに聞いても仕方ないと思いつつ、スカラ座監督に就任しても2020年までゲヴァンドハウスにいるかどうかを尋ねたところ・・・
間髪いれず、自信を持って”イエス”の一言。

公演を聴いて納得。
シャイーはこのオケと仕事していたら離れたくないであろうと勝手に想像してしまうほど充実した内容でした。

冒頭でのオケの奏でる音は軽く柔らか・・・
しかし、このオケは気体から液体、液体から固体、時に固体から気体へ昇華するがごとく音の密度は自由自在。
これは全く味気ない表現でよろしくない_(._.)_ 
泡のような軽やかさと思っていると、細かい泡がクリームのようなまろやかさに変化して、そのうち濃厚なチョコレートのコクまで味わえる。
これまた食べ物の味がしすぎの表現でよろしくない(._.)_ 
低弦がガッシリと重く響く中、バイオリンがふわふわとした軽やかさで絡んだりすると
ザッハートルテにふわふわのクリームをかけてるような味わいがしてしまったのは、コンサート前に食事してデザートは我慢したせいです_(._.)_ 

管は実に巧妙でまろやかに変化し、ティンパニも強弱のつけ方が絶妙な存在感、
何より全体のバランスが素晴らしいのはシャイーとオケとの相性の良さを物語るに十分に思えました。

合唱はオケ後方の客席に冒頭からいたのですが、最前列だけ途中から入場してきて、真ん中にソリスト達がいました。
合唱は男声よりも女声のほうが主に聴こえて力強いというよりも純粋で輝かしい印象。
ソリストも良かったのですが、オニールは第九には少々違和感があったような?
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テンポは一貫して速めでしたが、それが生き生きとした生命力に繋がっていた公演でした。


ゲヴァントハウスはライプツィヒ歌劇場、聖トーマス教会でのミサ演奏も行っているということで、こちらも機会があればぜひ聴いてみたいものです。
そういえば、聖トーマス教会でオルガン演奏を聴くことができたのですが、奏者はゲヴァントハウスのメンバーだったのでしょうか?

ベルリン、ドレスデン、そしてライプツィヒ・・・・
黄金のトライアングルと呼ぶことにしよう。

ではこのあとドレスデンへ行ったかというと・・・
とても行きたいとは思えないビジネスの匂いがプンプンするジルヴェスター・・・・
ミュージカルナンバーをSKDで聴きたいと誰が思うのでしょう?
というのは田舎者の考えで、ドレスデンの人たちにとってはたまには良いというところかもしれません。
それに実際に行った人に失礼_(._.)_ 
しかし、コバンザメ作戦はオペラの曲だと他の人と比べられてしまうので、お得意の曲にしたのだろうとしか思えないのですけど・・・・。
どうしてティーレマンはここまでルネさまを持ち上げなくてはいけないのかと疑問は更に深まったのでした。
オリジナルキャストのカウフマンだったら様になった公演でしょうが、キャンセルで付き合わなくてはいけなくなった不思議くんには辛いプログラムだと思ってしまいました。

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