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ガラコンサートFarinelli & Friends・・Grosses Festspielhaus・・2019/6/8 [コンサート・リサイタル]

 この日はダブルビル。ポリフェーモ終了後夕食を済ませて祝祭大劇場へ。
 ところでダブルビルはこの日を含めて3連荘。トリプルダブルビルあるネ。
 
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カーテンコールではバルトリが全員を集めて自撮り記念撮影
Gianluca Capuano Conductor
Rolando Villazón Presentation
Julie Fuchs Soprano
Patricia Petibon Soprano
Sandrine Piau Soprano
Nuria Rial Soprano
Cecilia Bartoli Mezzo-soprano
Lea Desandre Mezzo-soprano
Vivica Genaux Mezzo-soprano
Ann Hallenberg Mezzo-soprano
Christophe Dumaux Countertenor
Philippe Jaroussky Countertenor
Bachchor Salzburg
Markus Obereder Chorus Master
Les Musiciens du Prince — Monaco

PROGRAMME
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Chorus “Questo è il cielo di contenti” from the dramma per musica Alcina, HWV 34
Aria of Melissa “Desterò dall’empia Dite” from the opera seria Amadigi di Gaula, HWV 11
Aria of Bellezza “Tu del Ciel ministro eletto” from the oratorio Il trionfo del Tempo e del Disinganno, HWV 46a
NICOLA PORPORA
Aria of Lottario “So che tiranno io sono” from the dramma per musica Carlo il Calvo
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Aci “Verso già l’alma col sangue” from the serenata Aci, Galatea e Polifemo, HWV 72
GIUSEPPE MARIA ORLANDINI
Aria “Destrier che all’armi usati”
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Cornelia and Sesto “Son nata a lagrimar” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
JEAN PHILIPPE RAMEAU
Scene of La Folie from the ballet-buffon Platée
LEONARDO LEO
Aria of Arbace “Cervo in bosco” from the tragedia per musica Catone in Utica
JEAN PHILIPPE RAMEAU
Aria of Télaïre “Tristes apprêts, pâles flambeaux” from the tragédie en musique Castor et Pollux
RICCARDO BROSCHI
Aria of Dario “Qual guerriero in campo armato” from the dramma per musica Idaspe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Almirena and Rinaldo “Scherzano sul tuo volto” from the opera seria Rinaldo, HWV 7a
NICOLA PORPORA
Duet Sifare and Semandra “La gioia ch’io sento” from the dramma per musica Mitridate
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Cleopatra “Piangerò la sorte mia” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
TOMASO ALBINONI
Aria “Dopo i nembi e le procelle” from L’Eraclea
JOHANN ADOLF HASSE
Scene of Berenice “Berenice, che fai?” from the opera seria Antigono
NICOLA PORPORA
Aria of Mirteo “Bel piacer saria d’un core” from the dramma per musica Semiramide riconosciuta
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Duet Ginevra and Ariodante “Bramo aver mille vite” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33
Aria of Cleopatra “Se pietà di me non senti” from the dramma per musica Giulio Cesare in Egitto, HWV 17
JOHANN ADOLF HASSE
Aria of Siroe “Parto con l’alma in pene” from the opera seria Siroe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Aria of Polinesso “Dover, giustizia, amor” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33
RICCARDO BROSCHI
Aria of Dario “Ombra fedele anch’io” from the dramma per musica Idaspe
GEORGE FRIDERIC HANDEL
Chorus “Sa trionfar ognor” from the dramma per musica Ariodante, HWV 33

 バルトリ、ハレンベリ、リアル以外はフランスの歌手が勢ぞろい。さすが古楽が盛んな国です。それにしても豪華メンバーが揃いましたが、特に聴けて嬉しかったのはハレンベリ、ジュノー、デサンドル。
 ハレンベリのおおらかで豊かな声を聴くのは久しぶり。今回はキレキレのアジリタもたっぷりと聴かせてくれて大満足。
 ジュノーは2010年にチェネレントラで聴いて以降しばらくアジリタを要する役で聴いてなかったので、今回は超絶技術を披露してくれるかと楽しみでした。これが以前聴いたロッシーニとは様式が異なる古楽ならではの高速アジリタで圧巻でした。
 そしてお初だったのがデサンドル。レジネヴァやアスプロモンテよりさらに若い1993年生まれのメゾソプラノ。声質はやや硬い印象ですが、正確な技術には若くしてこのガラに名を連ねるのも納得でした。

 デサンドル以外は全員聴いたことがある人達だったのですが、パッと見で分からなかったのがジャルスキーとフックス。ジャルスキーは口ひげをたくわえただけで随分と雰囲気が違って見えたし、フックスはご出産後に見るのは初めてで、姿も声も以前よりふっくらしたような?

 豪華キャストの歌合戦は前半だけでお腹一杯。休憩後には後でくるだろうと予想した通り、やってきました移動の疲れ。意識がトビ、トビ、ワシ、タカ、ハト、キジ、サル、イヌとくれば桃太郎。(以前にも使ったことがある意識とびまくりの表現ではありますが、桃太郎まで飛んだのは新記録)とにかくやたらめったら飛びまくったのでほとんど覚えてません。キッパリ。それでもあと1年は古楽を聴かなくてもよいくらいの満足感でした。

 尚、司会はヴィリャゾン。多言語で流暢に観客を楽しませてくれて司会としてもプロ。歌わなくても存分に活躍してました。

 
 

 
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ポリフェーモ・・・Felsenreitschule・・・2019/6/8 [オペラ]

 旅の目的の公演。
 午後3時開演に間に合うようにミラノから当日移動となると、飛行機のキャンセル、遅延、ミュンヘンーザルツブルク間の鉄道工事など、さまざまなリスクがあるので、前日の死の都は諦めようかと迷ったのですが、何もないことを願っての当日移動でした。
 これが心配した通りでミュンヘンーザルツブルク間工事。もうここまでくるとスカラの日程の変更云々だけではなく、いかに[猫]の普段の行いが悪いか、性格が悪いか、あるいは両方悪いかということ。ミュンヘンから2回乗り換えで普段の倍の時間を要しての移動で、しかも最後の列車は日本の通勤時なみの混雑で疲労困憊。
 これで公演に間に合わなかったら少しは同情されるだろうに、なんとか間に合ってしまったのが[猫]の行いの悪さも性格の悪さも中途半端。更には間に合ったのに何をブツブツ言ってるんだと思わないでもありません。
 でも若くないから、こういうの後でくるのヨ。<(_ _)>
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George Petrou Conductor
Max Emanuel Cencic Director

Yuriy Mynenko Aci
Julia Lezhneva Galatea
Max Emanuel Cencic Ulisse
Pavel Kudinov Polifemo
Sonja Runje Calipso
Dilyara Idrisova Nerea

Armonia Atenea

 バルトリが芸術監督を務める聖霊降臨祭のプログラムの一つですが、これはツェンチッチが所属するパルナッソス制作の公演です。聖霊降臨祭の今年のテーマが『ファリネッリとその友人たち』、そしてポルポラの『ポリフェーモ』は著名なカストラート、ファリネッリのために書かれた作品ということで上演の運びとなったのでしょう。

 それにしても間に合って幸いでした。行いの悪さも性格の悪さも中途半端で何より。なんといっても上演機会の少ないポルポラの作品、しかもユリアちゃんが出演とあって少しでも聞き逃したとなれば後悔しきりとなるところでした。
 ガラテア役のユリアちゃんの技巧を駆使しながらも情感溢れる歌声に、移動の疲れなど一瞬に吹き飛んでしまいました。そんなユリアちゃんが抜きんでていた感があったとはいえ、他の出演者もそれぞれ好演。久しぶりにディリアラちゃんを聴けたのも嬉しかったのですが、もう少し小さな劇場のほうが彼女には合っているかもしれません。
 光っていたのはレジネヴァの歌唱だけでなく、ツェンチッチの演出。背景に波の映像を映し出し、大海原に浮かぶ孤島が舞台。広い舞台全体からすると5分の1にも満たないほどのスペースしか使用してなかったのですが、これが視線を動かすことなく、スポットライトで浮かび上がった孤島に集中できて思いのほか効果的でした。冒頭で嵐の中鳴り響く雷鳴。雷といえばゼウス。つまりゼウスがウリッセをポリフェーモ退治のために神の世界に導いたと想像できる幕開け。その他にもあちこちになるほどと思わせるウィットとユーモアのセンスが垣間見れ、シンプルなセットを含めてツェンチッチのセンスの良さが窺えた演出でした。

 ポルポラはヘンデルやヴィヴァルディと同様、歌唱技術を堪能できるのですが、音楽そのものはより素朴な印象でした。演奏がその素朴さそのままに様式感を保っていたのが心地よく、歌手の歌声を彩っていたのも好感度大でした。

 なんだかんだあっても、この公演を鑑賞できたことで全て報われた気がしました。
 
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