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愛の妙薬・・・Opéra Bastille・・・2009/10/20 [オペラ]

画像 592.jpg
L’ELISIR D’AMORE / GAETANO DONIZETTI

Paolo Arrivabeni Direction musicale
Laurent Pelly Mise en scène et costumes
Chantal Thomas Décors et costumes
Joël Adam Lumières
Agathe Mélinand Dramaturgie et collaboration à la mise en scène
Alessandro Di Stefano Chef de Chœur

Anna Netrebko Adina
Giuseppe Filianoti Nemorino
George Petean Belcore
Paolo Gavanelli Il Dottor Dulcamara
Jaël Azzaretti Giannetta

Orchestre et choeur de l’Opéra national de Paris
coproduction avec le royal Opera House, Covent Garden, Londres

ようやく片がついたサブスクリプションの最初の公演、行ってまいりました。
心配したチケット引取りも全く問題なし、サブスクリプションした5演目のチケットを手にしました。
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バスティーユは下から2番目のカテゴリー5なので平土間席でも後ろの方。
今まで平土間でも前方から中程の席だったので音響は申し分なかったのですが、後ろの方だと2階席がかぶります。その分音響的には前の方の席に比べると少々劣りますが、気になるほどではありません。

ペリー演出の「愛の妙薬」はROHとの共同制作ということで、5月に同じ演出の「愛の妙薬」を見ています。
http://kametaro07.blog.so-net.ne.jp/2009-05-22
ROHより舞台が大きいので麦穂の山も一回り大きく見えます。ドゥルカマーラの薬売りトラックも大きく見えました。気のせいかな?背後で走る自転車も思いっきり全力疾走!です。
出演者の動きも違うところがありますし、本物の[犬]ちゃん登場のタイミングも違いました。

出演者のネトレプコ、フィリアノーティ、ペテアンはウィーンで見た「ランメルモールのルチア」と一緒。
http://kametaro07.blog.so-net.ne.jp/2009-03-18

サブスクリプション申請時、ネトレブコは「愛の妙薬」「イドメネオ」と2演目ビリャゾンと一緒に聴くのか・・・と思ってましたが、ビリャゾンが降板のニュースと共に何故か「イドメネオ」をネトレプコも降板。
ルチアで聴いた時にはベルカントもの以外で聴いた方が良いという印象だったので、どちらかというとモーツァルトでネトレプコを聴きたかったのですが、残ったのは「愛の妙薬」。
でも「愛の妙薬」のようなコメディーだったらイイかな?という漠然とした感もなきにしもあらず・・・でした。

結果から先に書いてしまうと・・・良かったです!ネトレプコのアディーナ。
ウィーンで聴いたルチアでは暗く籠もった声でコロラトゥーラも[猫][耳]には念仏ソプラノヴァージョンだったのですが、今回は籠もった感じは少なく、しっとりとしたまろやかさ。二つに分けた三つ編みのヘアースタイルがなんともかわいらしく無邪気な演技も生き生きと、この演出にはピッタリなおおらかさと愛らしさのあるアディーナです。
ネモリーノに愛の告白をした後には拍手がなかなか止まらず、手拍子になってしまいました。

ビリャゾンの降板で再び聴くことになったフィリアノーティのネモリーノ。
姿は七分丈ズボンから長ズボンになりましたが、今回も笑わせてくれました・・・最高!
ROHのときより好調でコーラスにも埋没することなく存在感のある歌唱を最初から最後まで披露。
家に立てかけられたハシゴの上で屋根に背中をつけたり上半身起き上がったりと腹筋運動しながら歌っていたのにはちょっとビックリ。
「人知れぬ涙」も良かったのですが、残念ながら一ヶ所・・・・・それ程高音部というわけでない前半のフレーズの出だし部分だったのですが、なんでもなく思われるところでハズしてしまったのです。歌いながら高い麦穂の山から下りてこなくてはいけないので足場が不安だったのか?ちょっと不明です。
それ以外は高音部も美しく響いていたので本当に惜しく思えましたが、歌い終わった後はブラボーと拍手でした。

フィリアノーティのネモリーノに負けず劣らず・・・笑えたのはペテアン演じるベルコーレ。
ROHでは妙な気取り方だけの演出でしたが、ペテアンは全身でコミカルな演技をしながらの熱唱です。
ウィーンでエンリーコ役だった時はそれ程印象に残ってないのですが、今回はノリノリのおもしろい演技と見事な歌いっぷり。コメディーの方がもしかするとお得意でしょうか?

ドゥルカマーラ役ガバネッリはタップリとした体格。この体格に合ったテンポといったところ、軽快というよちょっとモッタリ感のあるおおらかなおもしろさの演技と歌唱です。

全体を通しておおらかさを感じる演出、演技はバスティーユの大きな舞台に合わせたものに思えましたし、出演者の雰囲気にも合っていました。
アリヴァベーニ指揮の音楽もそれにピッタリのテンポ、間合いで楽しめました。

ジャンネッタのアザレッティもきれいな歌唱だったと思います。
画像 593.jpg
カーテンコールでは出演者全員ニコニコ。
ネトレプコはスキップで登場[るんるん]満面の笑みでした。



写真は遠かったのでピンボケですが、
左からアザレッティ、ガバネッリ、フィリアノーティ、ネトレプコ、ペテアン


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指揮のアリヴァベーニと一緒に




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コメント 12

alice

大変だったサブスクリプション、無事にチケットゲットできて良かったです~♪。

ペリー演出の愛の妙薬は3年前に同じバスチーユで観ました。あのシーズンがこのプロダクションのお目見えだったのかしら?

評判が良くて、あの翌年、そしてロンドン&今シーズンのパリと再演を重ねているようです。

その度に配役も素晴らしくなっていきますね。ダムラウもネトレプコも羨ましいです。


by alice (2009-10-24 14:19) 

kametaro07

aliceさま
2006年のパリの公演がDVDになってますが、ROHでは2007年にプレミエのようですから、3年前でしたらお目見え公演にいらっしゃったということだと思います。
この演出は庶民的で楽しいですが、出演者たちは動きが多く、特に麦穂の山の上り下りしながら歌うの大変???かもしれませんね。

サブスクリプション、あと4演目のチケットは手にしましたが、本当に休みが取れて行けるのか?1演目ぐらいパリ在住の友人に行ってもらうことになるかもしれません。
by kametaro07 (2009-10-24 18:59) 

keyaki

kametaroさん
パリからのレポートですか?
フィリアノーティは、9月にはやはりヴィリャゾン絡みでLAオペラの愛の妙薬....(ライモンディがアキレス腱断裂で降板した公演ですけど)...だったんですよね。

aliceさんがコメントしていらっしゃる
>ペリー演出の愛の妙薬は3年前に同じバスチーユで観ました

そうなんですよ、2006年プレミエだったんです。ライモンディがドゥルカマーラということで楽しみにしていたんですけど、なんとドタキャン....しかも理由が、ガルニエのつもりで出演することにしていたが、バスティーユだったから出ない....ということだったんです。
ヨーロッパのライモンディ追っかけさんたちは皆さんチケット買ってましたけど、バスティーユだけど本当にでるんだろうか...ということは話題になっていたんですけど、まさか、本当にキャンセルしてしまうとは.....

ライモンディがバスティーユで歌わない本当の理由は謎です。音響が悪いという人もいますが、いいという人もいますし、劇場の周辺の環境が悪いから?...とか言う人もいますけど.....なんなんでしょうね。なんかこだわりがあるみたいです。
by keyaki (2009-10-24 21:03) 

kametaro07

keyakiさま
仕事でパリに行ってましたが今回は短い滞在で、もう戻ってます。
バスティーユは平土間しか座ったことがないのですが、音響は良いと思います。ただ大きな劇場ですからPA使用の可能性もあり、平土間では全く問題ありませんが、上の方はどうか?分かりかねます。
劇場周辺の環境は確かに良くないようで、公演がある日はメトロ駅のすぐ目の前なので恐くありませんが、公演がなく劇場が閉まっている時は不良の溜まり場と化していると友人が言ってました。
ガルニエは行ったことがないのですが、バスティーユは味気ない近代的なオペラハウスで観客もカジュアルな服装の人が多く、ガルニエとは雰囲気が全く違うでしょう。
ライモンディのような著名ベテランクラスになると昔ながらのヨーロッパのオペラハウスで歌いたいというこだわりがあっても不思議ではない気がします。
ライモンディのドゥルカマーラ・・・・クールなイメージが先行してしまいますが、上手でしょうね。
by kametaro07 (2009-10-24 22:19) 

ゆみゆみ

不良の溜り場・・・怖いです。
私はホロ様のデマチをしまして、偶然ホロ様の帰り道と
私のホテルの方向が一緒でしたので、磁石に吸い込まれるように
ホテルも通り越して、付いていってしまいました。

でも、フト我に返ったとき、あまりホテルから離れたら、
帰れなくなるといけないので、泣く泣くホロ様の後姿をお見送りいたしました。  とても静かな道でした。

ホロ様は、私のおみやの袋をぷらぷら  ぶら下げて1人で歩いて帰られました^^。
by ゆみゆみ (2009-10-25 16:04) 

kametaro07

ゆみゆみさま
バスティーユのそばのホテルだったのですね。
やはり周辺は怖いということですか?
ホロ様をゆみゆみさんのホテルに誘わなかったんですか?・・・よく思いとどまりました^^;

by kametaro07 (2009-10-25 17:33) 

ゆみゆみ

残念ながら、誘われなかったです^^。
私が ホロ様磁石 に吸い寄せられただけです。

その時は怖いとか何とか思いませんでした。だってホロ様しか見えないんですから。
コメントを拝見し、そういえば誰もいなかったかも?!と思い出しぞ~っとしてきました。
by ゆみゆみ (2009-10-27 22:39) 

kametaro07

ゆみゆみさま
バスティーユへはいつもメトロで行ってすぐ目の前なので、私自身は周辺を歩いたわけではないんですが、公演がない間、特に夏休みの時期はオペラハウス周辺が不良の溜り場みたいになってるらしいです。
オペラがある時は人がたくさんいるので大丈夫だとは思うのですが・・・。
by kametaro07 (2009-10-28 00:01) 

alice

ホロ様のお宿・・・歩いていけるということでしたら、ヴォージュ広場の近くの高級プチホテルでしょうか。

http://www.pavillon-de-la-reine.com/

サン・ポール近くに泊まった時は歩いて帰りますが、大きな通りは問題ないようです。裏通りは暗いので、やはり怖いですね。
by alice (2009-10-29 14:32) 

kametaro07

aliceさま
地図で見たらヴォージュ広場は近いのですね。
素敵なプチホテルのようですが存知ませんでした。
高級というだけあってお値段もそれなりですが、パリはホテルの値段が他の都市に比べると高いですねーー。
by kametaro07 (2009-10-30 12:59) 

ゆみゆみ

私が泊まりたかったホテルです。
日中、このホテルの周りをウロウロしましたが、高そうで無理かな~
と思っています。
ホロ様はここも通り過ぎて行かれました。

思うに「6月の程良い暖かさの夜」  一仕事の後、喧騒を避け
1人で、ブラブラ歩きたかったのかもしれません。
でも、近くに泊まっていた私が、わかりにくい暗くて、入り組んだ小道をホロ様は、
サッサッと歩いておられました。←足が長い。
あの辺り良く知っているのかな?ホロ様は・・・。
(私は少し離れた後ろからチョコチョコ付いて行っておりました。)
by ゆみゆみ (2009-11-01 09:27) 

kametaro07

>あの辺り良く知っているのかな?ホロ様は・・・。
きっとバスティーユに出演する時の常宿があって良く知っているのでしょうね。さてどちらを常宿としてらっしゃるのでしょう?
by kametaro07 (2009-11-02 22:52) 

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