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アリオダンテ・・・Opéra de Lausanne・・2016/4/20 [オペラ]

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Direction musicale Diego Fasolis
Mise en scène, décors, costumes et lumières Stefano Poda

Ariodante Yuriy Mynenko
Ginevra Marina Rebeka
Dalinda Clara Meloni
Il re di Scozia Johannes Weisser
Lurcanio Juan Sancho
Polinesso Christophe Dumaux
Odoardo Jérémie Schütz

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 ローザンヌに来たのは初めてのこと。チューリッヒより小ぶりの劇場は古楽を聴くのにはちょうど良いサイズ。フランス語圏ということもあり、フランスのバロック好きにも通じるものもあるかもしれません。

 オケピを覗くと意外に深く、2台のチェンバロだけ台座をつけて浅い位置に置いてあるのが珍しい気がしましたが、チューリッヒやTAWより小ぶりな劇場だからでしょうか、演奏のバランスは各楽器のバランス、歌声とのバランス、共にこのオケピ設定でちょうどよいと実感しました。

 始まる前にアナウンスがあり、ペレスの調子が悪く代役が歌うとのことでした。てっきりH/Pでも代役の名前が載っていると思って名前を記憶する必要はないだろうと思っていたのですが、H/P上に記載がなく、代役で歌った人が気の毒なきがしました。冒頭こそ緊張ぎみといった面が垣間見れたのですが、小柄で品よく、可憐な歌声は姫君といった雰囲気に満ちて、彼女で良かったとさえ思えました。

 演出は゛壁に耳あり、障子に目あり”ならぬ゛壁に耳あり、壁に目もあり”。さらに゛天井に手あり”で屋根にはその手を根とするように草が生えているというセット。因果応報を象徴するようでありましたが、最後は現代的な読み替え演出で、失望して疾走するような男にハッピーエンドはありえないとばかり、゛覆水盆に返らず” でした。

 この公演を観たいと思った理由は2人のCTですが、2人とも適材適所。
 ミネンコは見た目も歌声もストイック。高音が少々強引に聞こえるのがさらにストイックさを強く印象づけたのですが、裏切られたと思いこんだときの自分自身を追い込んで行く様子がまざまざと現れてました。歌が長いフレーズを息継ぎなしでアジリタ三昧で難しそうな部分でも、顔色一つ変えず歌いきるのは見事。
 デュモーはチョイ悪からチョー悪まで、悪役が似合いずぎ。今回はチョー悪の役ですが、アジリタの部分でも痩せていたころより間違いなく声量アップしていると実感できました。

 他の出演者も好演で、全体的に洗練された印象のとても充実した公演でした。


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