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魔笛・・・Staatsoper im Schiller Theater・・2012/12/29 [オペラ]

Musikalische Leitung Julien Salemkour
Inszenierung August Everding
Bühnenbild nach Karl Friedrich Schinkel Fred Berndt
Kostüme Dorothée Uhrmacher
Chöre Eberhard Friedrich

Tamino Stephan Rügamer
Pamina Evelin Novak
Papageno Gyula Orendt
Papagena Narine Yeghiyan
Königin der Nacht Anna Siminska
Sarastro René Pape
Sprecher Arttu Kataja
Monostatos Michael Smallwood
1. Priester Paul O’Neill
2. Priester Michael Kraus
1. Dame Carola Höhn
2. Dame Rowan Hellier
3. Dame Anna Lapkovskaja
1. Geharnischter Kyungho Kim
2. Geharnischter Alin Anca
Drei Knaben Aurelius Sängerknaben, Calw

久しぶりのベルリンで初シラー。
この日は昼,夜と『魔笛』の公演は2回、そのうちの昼の公演に行きました。
既に一度鑑賞したことのある公演ですが、キャストが違うため興味津々・・・
ただし、前に観たときは6月下旬だったので通常の公演でしたが、年末の公演は子供用。
大きな違いは夜の女王がアリアを若干下げて歌うこと
そして、パパゲーノが派手に動き回る部分がカットされていたと思います。
そう聞くと、なんだたいしたことないじゃない?
と考えがちですが、それでも他で魔笛を観る必要ないと思ってしまうほどここの魔笛は魅力的。
ベルリンの歴史上、重要な建築家、シンケルのスケッチをもとにした舞台装置で、特に夜の女王が登場する場面は有名です。
ザルツの『モーツァルトの生家』の展示で映像が紹介されている他、写真が使われることが多い魔笛の代表格といえる公演で、日本公演も行われたことがあるそうですから、既にご存知の方も多いかと・・・。

シラーは席数が990席の小さな劇場で、舞台やオケピも小さいのですが、リンデンと同じように、オケピの周りは登場人物が歩くスペースが設けられ、狭いオケピが更に狭く、編成がやたら少なく見えたのですが、リンデンで聴いたときとほとんど変わらす、音響もデッド、ヨッシャー[手(チョキ)]
しかし、ワーグナーとなるとこの劇場サイズは小さすぎないかな?音楽に溺れそうなサイズであります。


前日の女狐も子供用ということでしたが、子供の割合としてはマチネということもあって、より多くの子供達が見受けられました。
もちろんコメディの要素はあるので、笑いがこぼれるときはありますが、観客の期待するものは前日と大きく異なり、大人も子供もガン見、ガン聴き。

当たり前じゃ!
スカラ・ベルリン・リングのヴォータンのザラストロに、ローゲのタミーノじゃ!


パーペは前々日スカラで歌った疲れもみせず、ホームはやはり歌いやすいのか?
リンデンでは登場する場所が舞台下手横の1Rang(PROZ)なのですが、シラーでは一体どこに・・・と思っていたら・・・
舞台の登場人物達が全員同じ方向を見るので、その視線の方向に、後ろを振り向き見上げると・・・
なんと2回席の端にお姿が・・・
その声の響くことといったら・・・
へへーーーーーへーーーー恐れ入りましたーーーーm( __ __ )m
座っていた席は平土間前方、頭上から浴びせられた声の威力たるや何と申しましょうか・・・
水戸黄門の印籠どころではな~~~い。
以前同役で聴いたときより、調子がよろしいようで・・・重低音もお見事!
右に出るものなし!

リューガマーのタミーノは穏やかで柔らかい声の中に知性が光り、まるで一昔前の映画に出てくる品の良い大人の王子さま。
そうだよ!タミーノは王子なのだ!と思い返したのでした。
リューガマーにとってはタミーノは役の方が不足かもしれませんが、この知的な雰囲気があるからこそ、飄々としながらも狡猾な曲者、ローゲがハマリ役となりえるのだと改めて納得してました。
そしてこの人の良いところは決して力みを見せない、まるで普段からこういう話し方をしているのではないかと思ってしまうほど、さりげなく自然でクールな立ち振る舞いで良い声を響かせるところです。

この二人ともアンサンブルですが、パミーナ役ノヴァクと弁者役カターヤもアンサンブル。
ゲストのパパゲーノ役、パパゲーナ役モノスタトス役もアンサンブルのように息がピッタリ。
演奏は堅実でハギレよい音楽に仕上げてました。

パパゲーノ、パパゲーナの子供達が大勢ピチピチと登場したり、大きな着ぐるみ動物が踊ったり、最後、ザラストロと夜の女王が並んで大団円で終わるなど,子供に限らず、大人も楽しめる要素満載。
魔笛には、インディー・ジョーンズ的なワクワク感があるということをを実感できるもので、これからもベルリンっ子に愛され続けていくことでしょう。
インディー・ジョーンズは言いすぎかな?アクションを期待されても(ヾノ・∀・`)ムリムリ・・・ですから。




オペラ行脚もあちこち放浪することもなく、ここだけでよいと思えたのでした。

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