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影のない女・・・Teatro alla Scala・・・2012/3/27 [オペラ]

Conductor Marc Albrecht
Staging Claus Guth

Der Kaiser Johan Botha
Die Kaiserin Emily Magee
Die Amme Michaela Schuster
Der Geisterbote Samuel Youn
Ein Hüter der Schwelle des Tempels Mandy Fredrich
Erscheinung eines Jünglings Peter Sonn
Die Stimme des Falken Talia Or
Eine Stimme von oben Maria Radner
Barak, der Färber Falk Struckmann
Die Färberin Elena Pankratova
Der Einäugige Christian Miedl
Der Einarmige Alexander Vassiliev
Der Bucklige Roman Sadnik
Ein Wächter Mikheil Kiria

同日、ウィーンでも「影のない女」が上演されてました。
ウィーンはザルツで聴いたキャストと重なる人が多く、
一方スカラは,残念ながら来日しなかったシュトルックマンがバラクを歌う。
当然スカラでしょ。
前日デヴィーアのリサイタルということもあるし・・・

しかし、オケの軽さ・・・( `・ω・) ウーム…
平土間で聴いて、一昨年、昨年とその軽さに冒頭ズッコケたことが頭をよぎる・・・
そうだ!最初に来た時、4階席で「ラインの黄金」を聴いたときは、軽いとは思ったが、ズッコケるほどではなかった。
ということで更に上、初めての庶民席体験\(^o^)/

それでも冒頭はやはりー・・・ちょいと軽いよなー・・・・・・・
しかし!
ほ~~~んと申し訳ない、
ヘナチョコだなんて思っていてm(__)m
優しく包み込まれるような柔らかさから、厚みのある力強さまで、
変化に富む豊穣な音楽が幻想的に流れる。
これぞ「影のない女」
ザルツのティーレマン&ウィーンフィルに決して負けてない・・・
とまで思うほど感動!

オリジナルの指揮者はビチコフで楽しみにしてましたが、健康上の理由でキャンセルしてしまい、
指揮を執ったのはネーデルランド・オペラの音楽監督のアルブレヒト。
ザルツで「ルル」を振った人でした。

このヘナチョコ系オケ・・・あ・・・再びm(__)m
スカラのオケがこれだけ厚く、熱く語るとは予想してなかっただけに感動はひとしお。
歌手の声は響く劇場なので、いくらオケが鳴らそうが埋没することはない。
スカラの庶民席バンザイ\(^o^)/
アルブレヒト&スカラ・オケ\(^o^)/

でも、おそらく平土間に座っていたら、冒頭ズッコケていたでしょう。
これからスカラは庶民席にかぎるなー。

二幕が始まる前、アルブレヒト登場に早くもブラヴォーの声、オケにもブラヴィー。
[猫]激しく同意!

演出はよくある手法
病気で寝ている女性(皇后)の夢物語。
セットの中央部分が周り舞台で、場面転換が行われます。
鷹や鹿の被り物が登場して、ファンタジーと言えばファンタジー・・・
でも、どうということはない。
可もなく不可もなく、
鹿の被り物をして杖をついている人がカイコバート・・・・最後倒れる・・・ちょいと変。
どうでもよいので省力。
何といっても音楽が素晴らしかったー。

歌手で特に素晴らしいと思ったのはボータとシュトルックマンでしたが、他の歌手の人たちも充実の内容でした。

2幕2場は舞台セットが一転して谷間の光景となり、テンポもゆっくりめになりましたが、それは自然な変化で、なおかつ、ボータの声をより美しく聴かせるテンポでもありました。
伸び伸びと美声をたっぷりと聴かせてくれて大満足。

シュトルックマンはやはり上手かった。
これぞベテランの味。
演技も歌も、若いと表現が難しいであろう微妙な生活感、日常の疲労感やイライラ、妻への愛情と暖かさ、細かなニュアンスが伝わります。
バラクの仕事は染物師ですが、皮職人のように鹿の皮を処理しているのが、カイコバートと皇后の姿として鹿の被り物をした人が登場する演出で、意味がありそうでしたが・・・・
音楽だけで満腹だったので、深くは追求する気にもなれず。

バラク妻のパンクラトヴァはふくよかな体つき、歌も雰囲気もどこかおっとり。
変な言い方をしますが、普通の人なのが良い。
役柄自体普通の人と言えば普通の人でしょ。
特に頑張りすぎるわけでもなく、目立つわけではないが、歌はしっかりと、公演に溶け込んでバラクの妻になりきってます。
シュトルックマンとの夫婦は、話の内容が分かっていても、最後はメデタシメデタシで良かったーという気持ちにさせてくれました。

皇后役のマギーは、夢物語のため、歌わない場面でも舞台にいて、演技をしなくてはいけないことが多く、少々大変な演出だったかもしれません。
演技も歌も特に文句なし。

シュスターは今回もキーパーソン。
看護婦のように病室に寄り添っているのですが、最後、回復して窓辺による女性(皇后)のそばに一人いるのはやはり看護婦のシュスター。
ザルツほど、役柄自体に個性を強く出す演出ではないのですが、この役をやらせたら右に出るものなしと思わせる、納得の出来。

伝令使役のユンも力強く、威圧的な歌声で立派でした。

最後の重唱は劇場に輝かしく響き渡り、カーテンコールは大盛り上がり。

感想に書いた6人、全員にブラヴォー、ブラヴァーの声がかかり、
その賞賛の嵐はアルブレヒトとオケに対してのブラヴォーとブラヴィーで頂点に達しました。
[猫]激しく同意!




劇場からの帰り道、ドゥオモ広場を横切っていると、「影のない女」のメロディーを口遊みながら、上機嫌で歩く若者数人・・・
その気分わかるわー。

尚、同日、ウィーンの方へは実は友人が行ってまして・・・・
最上階での鑑賞で、音楽は素晴らしかったけど、歌が音楽ほど響いてこないからバランスが悪かった・・・・とのこと・・・やはり。
スカラは上、ウィーンは下、が良さそうです。

さて、今回の旅行はオペラ5公演。
この日まで観た公演は
「ワルキューレ」と「影のない女」大満足。
「ドン・ジョヴァンニ」「エフゲニー・オネーギン」中満足。
大勝利!

残す公演も・・・・?
(・3・) アルェー


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Sheva

この公演はすごく気になっていたのでリポート大感謝です!ヨハンがどうだったか知りたかったので…。また彼の声を生で聴きたいです。ヨハンは相当ストレス抱えてたみたいです。ところでkametaroさま 次のドンジョはすれ違いでしたよね?
by Sheva (2012-04-10 07:23) 

kametaro07

Shevaさま
>ヨハンは相当ストレス抱えてたみたいです
どういったことでしょう?
久しぶりに歌う役だったのでしょうか?
指揮者とテンポ感が合わなかったのかしら?
指揮者はボータのためにテンポを変えてるようにも思えましたが、ソロ以外はそうもいかない部分もありますよね。
でも全体としては、速くもなく、遅くもないテンポでした。
カーテンコールもブラヴォーで、ご機嫌に見えました。

>ドンジョ
はい残念ながら別の日です。
by kametaro07 (2012-04-10 19:37) 

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