夢遊病の娘

La Sonnambula /Vincenzo Bellini

Conductor ・・・・・Evelino Pido
Production ・・・・・Mary Zimmerman

Amina・・・・・・・・・ Natalie Dessay
Elvino ・・・・・・・・・Juan Diego Florez
Rodolfo ・・・・・・・・Michele Pertusi
Lisa ・・・・・・・・・・・Jennifer Black
　
　 夢遊病の娘を鑑賞するのは初めてです。
　演出が不評であるとは聞いていましたが、初めて見るので違和感なく見れるのでは？と思っていました。しかしベリーニの美しい旋律を聴いていると、スイスの村の光景が頭に浮かんできます。ニューヨークのスタジオで劇中劇の設定は無理があるというか、どこからどこまでが劇中劇？訳分からないし，辻褄が合わない感じ。本当にリハーサルを見せられているようです。

　演出以外はとても素晴らしかったので、なおさら惜しく感じてしまいます。

　デセイは少し乾いた感じの声を発する時があり、絶好調ではなかったかもしれませんが、それでも尚、演技と繊細な歌唱はさすがです。

　フローレスは言うことナシ、高音の伸びも相変わらず素晴らしく、エルヴィーノの心情を表現しながら、惚れ惚れするほど美しい歌唱を披露していました。

　ピド指揮の演奏は以前パリで同じベリーニのカプレティ家とモンテッキ家で聴いたことがありますが、今回もゆったりと美しい旋律を奏でながらデセイ、フローレスの歌唱を際立たせるものでした。

　他の出演者もなかなかの歌唱だったので常にスイスの村の美しい光景が浮かび、実際に見ている光景とのギャップがあることが、つくづく残念に感じてしまうのでした。

　それでもはフローレスを聴けただけで大満足！！！

　やっぱりベルカントものはデセイ、フローレスが最高！？
　来シーズンから３年間ＭＥＴではダムラウ、フローレスのコンビになります。ダムラウ好きなのでこの２人もいいなと思いますが、デセイを実際に聴いてないのでデセイ、フローレスのコンビを聴いてみたい！
　来シーズンはウィーンで夢遊病の娘をこの２人でやる予定。演出もＭＥＴとは違うし・・・・しかし来シーズンはフローレスがらみでダムラウとの連隊の娘も見たいし、メッリ、ディドナートとの湖上の美女も見たいでしょ！！・・・・全部は無理！？・・・・贅沢な悩みは尽きない・・・。

コメント 4

私も今日、観てきました。　フローレス、よかったですよね。　フローレスとデセイは声の相性はとてもあっていると思うのですが、今回の演出だと、デセイのスタイリッシュさにあわせたようなかんじで、フローレスにはちと気の毒なような気がしました。　デセイもお歌はあまり調子よくないみたいでしたし（でも、これわざと？かな、　本人さんは満足そうに見えたので）。　
ダムラウもいいですね。　ますます上昇しそうですし、なんてったってカワイイ。
by galahad (2009-04-15 16:01) 

やっぱりこの演出、ネックですよね。映像で観た限りでは聴いていた程酷くはないと思ったものの、リブレットと舞台上で起こっている事の整合性の問題とか、ベッリーニをロッシーニだと間違っているかのような部分があって、ツメが足りないと感じました。

フローレスは最近絶好調状態が続いていますね。エルヴィーノも素晴らしかったけれど、ウィーンで聴いたネモリーノも素晴らしいかったです。
by babyfairy (2009-04-16 09:43) 

galahadさま、
ちょっと留守してましたので、お返事遅くなってすみません。
デセイは確かに満足そうでした。昨年の連隊の娘でも少し乾いた感じに聞こえたのですが、今回は更にそう感じました。加齢と共に変わってきてるのでしょうか？
ダムラウは声になんとなく愛らしさ、女らしさを感じるので好きなんです。来年から３年間、フローレスと連隊の娘、オリー伯爵、愛の妙薬とＭＥＴでやる予定らしいので楽しみにしてます。
by kametaro07 (2009-04-18 18:12) 

babyfairyさま、
この夢遊病の娘では聴覚と視覚の折り合いをつけるのが難しいという感覚を味わうことになってしまいました。
絶好調フローレスのネモリーノ、babyfairyさんのブログで聴かせていただきました。生で聴いてらっしゃったとは！！！かなり羨ましいです。
by kametaro07 (2009-04-18 18:23)