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ランメルモールのルチア・・Deutsche Oper Berlin・・2009/3/11 [オペラ]

LUCIA DI LAMMERMOOR/Gaetano Donizetti

Musikaliche Leitung ・・・Roberto Rizzi Brignoli
Inszenierung ・・・・・・・・・・Filippo Sanjust
Spielleitung ・・・・・・・・・・・Lorenzo Nencini
Chor ・・・・・・・・・・・・・・・・・Thomas Richter

Enrico ・・・・・・・・・・・・・・・Mariusz Kwiecien
Lucia ・・・・・・・・・・・・・・・・Elena Mosuc
Edgardo・・・・・・・・・・・・・・Joseph Calleja
Arturo・・・・・・・・・・・・・・・・Michael Spyres
Raimondo・・・・・・・・・・・・ Raymond Aceto
Alisa ・・・・・・・・・・・・・・・・・Liane Keegan
Normanno ・・・・・・・・・・・・Gaston Rivero

 ベルリンと言えば、リンデンでバレンボイム、パーペのワーグナーというのがまっ先に頭に浮かんでしまうのだが、ベルリンには他にも質の高いオペラを上演するオペラハウスがある。まだ東西に分かれていた時代、東にあるリンデンに対抗して西側に造られたドイチェオパーベルリンだ。
 ここは近代的な大きな劇場で、今まで行ったドイツのオペラハウスの中では比較的カジュアルな装いの人を見かける。

 この前METのライブヴューイングでルチアを見たばかりだが、負けてるのは大掛かりな舞台装置だけ、他はむしろ完全に上をいってるなと思ったくらい素晴らしく、感動的な舞台だった。

 モシュクは絶好調!これぞルチア!という美しい繊細な歌唱を最初から最後まで披露してくれた。狂乱の場の後、カーテンコールに出てきた時はブラバーの嵐。モシュクは観客に挨拶するだけではなく、オケのメンバー数人を指し、拍手を送ったり、舞台床の前にある小さなボックスに入っている人と握手したりしていた。

 カレーヤをポスト3大テノールの一人に挙げる人も多い。それでこの公演を見に来たのだが、納得の歌唱だった。大柄なのは体格だけでなく、歌唱にも大きな器を感じる。歌い方が少々荒削りというか、洗練されてない印象も受けたが、それが素朴で純真なエドガルドのせつなさを表現していたように思う。演技はちょっと不器用な感じがしたが、それを補って余りある歌唱であった。最後幕が下りた後、全員の挨拶前に一人、カーテンコールに出てきてブラボーを受けた。
 
 KwiecienはMETライブヴューイングで聴いたときと同様今日も安定した見事な歌唱だったし、他の出演者達もみんな文句なし。婚礼の場の6重唱のなんと素晴らしいこと!!!感激!!
画像 188.jpg

婚礼の場の後の舞台挨拶
 



  
 演出、舞台装置はとてもオーソドックス。エンリ-コがエドガルドの屋敷を訪れる場面はカットヴァージョン。カレーヤとKwiecienの掛け合いを聞いてみたかったが、これはカットされることが多いみたいでそれ程問題ではない。

 ブリニョリ指揮の演奏も美しくドラマティックだった。

 カーテンコールは延々と続いた。2日前のパルジファルと同じくらい長かった。

 今回はベルリンでとてもレベルの高いドイツオペラとイタリアオペラ、両方堪能できて幸せだった。こんなに良いオペラなのに、公的援助があるおかげでパルジファルは44ユーロ、ルチアは35ユーロ。ドイチェオパーは演目ごとシーズン最後の公演は他の公演より安く設定されている。今回のルチアは今シーズン最後のルチアなので、前から14番目の平土間でもとても安く鑑賞することができた。

 全くベルリンはオペラ天国である。

 2010年10月からリンデンは3年間の改修工事に入ってしまうので、別の施設での公演となる。改修後もリーズナブルなチケット代であってほしいが、無理かな?(Wikiで調べた時、2009年と書いてあったので勘違いしてました。リンデンのサイトでは2010年10月からだそうです。)
画像 174.jpg
左から、アチェート、ブリニョリ、モシュク、カレーヤ、KWIECHEN

 ところで、この後ウィーンでコンサートとオペラ2演目を鑑賞した。書くのが追いつかないので後は帰国後になるが、一つはルチアである。モシュクの歌唱技術がいかに素晴らしいか、改めて感服することとなった。

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コメント 2

keyaki

TBありがとうございます。
ドイツの歌劇場は、レパートリー制なので、連日オペラをやっていていいですね。
モシュクは美人で実力もあるし、私も新国でヴィオレッタとドンナ・アンナを聞いてますし、チューリヒではグリゴーロとの共演が多いので応援してます。

>嵐の場
私は、この場面はけっこう好きなので、あると嬉しいですね。
数年前にラ・ヴォーチェ主催のデヴィーアの《ルチア》が新国で上演されましたが、「嵐の場」があった日とない日があって、私は運良く「嵐の場」があった日でしけど、オペラ関連の掲示板で、犯人探し....みたいになったことがあります。つまりこの場に出るのは、エドガルド(マルセロ丸ちゃん)とエンリーコ(ブルゾン)しかいませんから、どっちかなんですよね。私は、当然ブルゾンだと思ってますけど.....
結局、真相は分かりませんが、オペラではこういうこともあって当たり前なので、モンクを言うのはルール違反ですよ....というオペラ通の方のひと言で、騒ぎもおさまったんですけどね。

by keyaki (2009-09-30 22:23) 

kametaro07

keyakiさま
>「嵐の場」があった日とない日があって
そんなこともあるんですね。仕方ないことかもしれませんが、同じ公演でそれはカットされた方は損した気分になってしまいますよね。
デヴィーアのルチアさぞかし素晴らしかったことでしょう。
来年早々「椿姫」で来日の予定なので、ぜひ!!と思っているのですが、自分の予定が分からず、チケットがまだ購入できないでいます・・・・予定がたつまでチケットが残っていますように・・・・。
by kametaro07 (2009-09-30 23:21) 

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