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パルジファル(コンサート形式)・・Turun Konserttitalo・・2017/8/12 [オペラ]

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Parsifal: Klaus Florian Vogt, tenor
Kundry: Karita Mattila, soprano
Gurnemanz: Matti Salminen, bass
Amfortas: Waltteri Torikka, baritone
Klingsor: Robert Bork, bass
Titurel: Juha Kotilainen, bass
Chorus Cathedralis Aboensis
Turun filharmoninen orkesteri
Ville Matvejeff, conductor
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 我ながらよくここまでやってきたものだと思ったフィンランドのトゥルクでの公演。14時からの公演だったのでヘルシンキに2泊して日帰り。H/P上で上演時間が4時間半となっていたのは疑わしいものだと思ってましたが、結局のところ主要登場人物以外の場面はカットした上演で終演は19時頃でした。
 一番の目的はサルミネンのグルネマンツ。サルミネンなら9月に来日してくれるのにわざわざそんなに遠くまで行くなんてアホちゃう?そう、アホです。否定しません。でも[猫]が聴きたいのはザラストロではなく、グルネマンツなのです。今まで残念ながらハーゲンなどハマリ役を歌っていた頃のサルミネンは聴いたことがなく、超ベテランになってからダーランド役で聴いたことがあるだけで、このまま聴く機会なく引退してしまっては少々寂しすぎる。以前のような歌声は無理であってもグルネマンツなら長老とあって今のサルミネンを聴くのには最適と思えたわけです。実際に1幕の朗々とした語りは劇的信憑性抜群でした。
 タイトルロールはフォークトですが、バイロイトのマイスタージンガーの公演が7日から15日まで間が開いていたのはトゥルクでパルジファルが2公演あるからでした。
 会場は客席数1002席とそれほど大きくなく、フォークトも以前より体格がよくなったせいか、2幕「アンフォルタス!」からの変身ぶりは以前よりもパワーアップして聞こえ、ほとんど超サイヤ人。フォークトのパルジファルは汚れなき愚者からの変身ものといった雰囲気でありますが、間違いなくテンションがグッと上がる醍醐味は他の人ではなかなか味わえないものです。ただフォークトのパルジファルを聴くのは6年ぶりで、声が以前より硬質になってきたせいか、汚れなき愚者のとき、どこから来たかな?という不思議くんたる所以の???感は以前ほど???ではなくなった気がしないでもありませんでした。
 この超サイヤ人と化したフォークトが相手とあってはロールデビューだったかもしれないマッティラは全力投球せざるをえないわけで 、まだ譜面は手放せない状態ではあっても気持ちは凄く入った渾身のパフォーマンス。歌い終わった後、席に座って肩で息をする様子にワーグナー歌いはアスリートだと思ったのでした。声が重くなったとはいえ、まだリリックな面があるのでワーグナーだったらジークリンデの方が合いそうではありますが、歌い方で妖艶で謎めいた雰囲気は出せるベテランですから、今後演出つきの公演でも聴く機会があることでしょう。
 他の出演者も良かったのですが、こういっては失礼ながらほとんど期待していなかったオケの演奏も感涙ものでした。
 オケの編成数は当然会場の大きさに合わせていて、全部の編成は確認できませんでしたが、低弦はチェロ、コントラバス共に5台づつ。演奏に深みが若干希薄で2幕冒頭のクリングゾルのシーンの凄みといったものも物足りなさがなきにしもあらずという面があっったのはやむを得ないのかもしれませんが、3幕の柔らかな救済感は感動的で、はるばるやって来た甲斐が大いにあった公演でした。

 さて、話は変わって会場に入って最も驚いたのは女子の多さ。[猫]の前列などは端から20名数えて男子の割合はわずか1割の2名。全体的にざっと見回しても6割以上、7割くらいは女子ではないかという程だったので、臨席の人にいつもこのような状況なのか尋ねたところ、カルチャー行事は女性のほうが興味を持つ人が多いとのこと。休憩時は当然トイレが長蛇の列でありました。
 さてさて、またまた話は変わって全く公演には関係ない話で女子男子という言葉について。女子男子とは成人にも使う言葉であるのは広辞苑でも明らかですが、何故か女子と言えるのは何歳までか?という意味不明な話があるので、あえて時々使おうかと思ったりしてます。ゴルフ場正会員の細則に「一定の年齢に達した男子とする」という記載があることが五輪関係で話題になってましたが、何歳まで?とは誰も疑問に思わないのに、どうして女子は何歳まで?ということになるのでしょうか?

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