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アルチーナ・・Staatsoper Hamburg・・・2018/10/3 [オペラ]

 ボーっと生きてます。
 冬の旅行の前には書いておきたかったのに放置。結局冬の旅行はとっくに終了。この感想をアップしても4公演たまっている状態で、さらに早春の旅行に行ってしまいそうです。

 今、歌手で聴きたい人というとハレンベリ、レジネヴァ、アスプロモンテ等、古楽系の人達。特にハレンベリとレジネヴァはオペラの出演機会は多くないのでオペラ出演となると行かずにはおれず。ましてこの公演はレジネヴァの他、ファジョーリまで歌うのですから聞き逃すわけはありません。

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Musikalische Leitung Riccardo Minasi
Inszenierung Christof Loy

Alcina Agneta Eichenholz
Ruggiero Franco Fagioli
Bradamante Sonia Prina
Morgana Julia Lezhneva
Oberto Narea Son
Oronte Ziad Nehme
Melisso Alin Anca

Orchester Philharmonisches Staatsorchester Hamburg
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 お目当てのユリアちゃんの技術と表現の多彩さはグルベローヴァを彷彿とさせるものがあり、聴けて大満足。それに舞台での可愛らしい姿と自然な演技も魅力的でした。
 タイトルロールのアイヒェンホルツを聴くのはルールトリエンナーレの『ラインの黄金』でフライア、ウィーンでルルと今回で3回目。背が高くクールな美人で声も美声、感情表現にも長けた人という印象。ただどういうわけかいつも共演者に恵まれすぎて割りをくっている感がなきにしもあらず。『ルル』ではデノケに持っていかれ、今回はレジネヴァ。もちろんそう感じてしまうのは個人的嗜好の問題ではあります。
 ファジョーリの聴かせどころSta nell'Ircanaではチューリッヒのグート演出『アルチーナ』同様、ダンサーが勢ぞろいして大盛り上がり。チューリッヒほどダンスでバタバタと足音を立てることもなく、ファジョーリは舞台中央で斜めに身構えて見事な歌いっぷりを披露してくれました。
 他の出演者も好演。プリナの個性的で大胆なアジリタは様式感が微妙になりそうにながらも公演のスパイスとして存在感大でした。

 今回のオケは古楽オケでないせいか、途中アルチーナの独唱でゆっくり目のテンポに重だるい印象がなきにしもあらず。ただそのテンポで歌ってこそアイヒェンホルツの良さが出ていた感があり、指揮のミナージがそれぞれの歌手の良さを引き出していたとも言えるものでした。

 演出はアルチーナの魔法がかかっている場面では華やかで古風な衣装、魔法がとけると現代の衣装といった趣向で分かりやすく、最後には現代的演出のお約束とばかりサプライズもありでした。

 この日のお隣さんは古楽ファン。ファジョーリやレジネヴァの技術の素晴らしさは認めながらもディクションの曖昧さが気になるのでジャルスキーやピオーの方が好みと言ってました。人それぞれ拘りはあるものです。確かにそういった面はあると同意しつつも[猫]はイタリア人でもなし、そういったことより他の人では味わえない魅力に惹かれずにはおれないというところです。


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