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2009年・鑑賞のまとめ [まとめ]

今年は21公演も鑑賞してしまいました・・・・・我ながら・・・・・恐るべし^^;;;;;;
なんだかまとめを書くのも面倒くさい。。。怠慢[猫]。。。

昨年は自分自身の好みを考えてみようと、それまでに鑑賞したオペラのランキングをしてみましたが、21公演もランキングなんて不可能!そもそも意味ないので、特に印象に残った公演のみリストアップします。

1)ノルマ・・・・・Bayerische Staatsoper・・・2009/1/11
1)パルジファル・・・Staatsoper UDL・・・2009/3/9
1)ランメルモールのルチア・・Deutsche Oper Berlin・・2009/3/11
1)セビリアの理髪師・・・・・ROH・・・・・2009/7/4

5)ルクレチア・ボルジア・Bayerische Staatsoper・2009/7/1

6)セメレ・・・Opernhaus Zurich・・・2009/1/9

一番として4公演も挙げてしまいました^^;
これは今日は和食にする?中華?フレンチ?イタリアン?と悩むように、どれを1番に挙げても日替わりでこっちの方が良かったと言い出しそうなので・・・・こんなことになりました。
昨年のドレスデンの「リゴレット」のようにダントツという公演はありません。
良いであろう公演ばかり選んで鑑賞してるわけですし、どれも良かったといった方が適切かもしれませんが、どの公演もちょっと贅沢な不満があるというところもあります。
「ノルマ」は出演者全員の出来が良かったのですが、今度のザルツのようにグルベローヴァ、ディドナート、フルラネットなんてキャストを見ると。。。
「パルジファル」はなんといってもパーペが病欠してしまった。。。
「ルチア」も出演者全員の出来が良かったし、演出、演奏も良かったのですが、嵐の場がカットヴァージョンだった。聴いてみたかったカレイヤとキーちゃんのかけ合い。。。
「セビリアの理髪師」は豪華キャストで最高でしたが、演出が物足りないような。。。
とてつもなく贅沢な文句ばかりですね^^;;;


ソプラノ  1)グルベローヴァ・・・・・・・2)モシュク 3)フリットリ
グルベさまについては全音上げCasta Divaの「ノルマ」を聴いて以来、すっかり魅了させられてしまいました。
舞台上で歌う集中しきった姿は、後ろにそっくり返ってそのまま気を失うんじゃないかと心配になったりすることもあるんですが^^;その歌の素晴らしさは人間国宝・・・いや人間世界宝!!!歌う姿もカッコイイ!!!のです。
とにかく圧倒的存在なので2位の前に・・・をつけてしまいました^^;
モシュクのルチアについては鑑賞記の中で,まさにルチア!としか書けなかったのですが、評論家のシンコヴィッツ氏によるとネトレブコは「深いルビーの赤ワイン色の声はシャンパンの泡にはならなかった」そうですから、シャンペンの泡であったというところでしょう。
[猫][猫]なりにどう表現しようかとずっと考えてました。
4月、桜吹雪を見て・・・ルチア!!!と思ったのですが、花に譬えるのもありきたりだなー。。。ということでその後も考えました。でも結局他に思い当たらないので;;;花に譬えます^^;
モシュクは最初から最後までそよ風にもひとひらふたひらと花びらを散らす、脆さ、はかなさのある美しくも繊細な歌唱だったのです。
狂乱の場はまさに桜吹雪でした。
ネトレブコのルチアは桜を見に行ったはずが、椿しか咲いてなかった。。。
でもネトレブコについては3位に挙げようかと思ったほど「愛の妙薬」でのしっとりとしたまろやかさに魅力の片鱗を発見することができました。
ルチアでのネトラーのブラヴァーと拍手には・・・・・・この人達は椿しか咲いてないのに桜吹雪が見えているのか?と[猫]逆毛総立ちになり、来てはいけない所に来てしまったような恐ろしさを感じてしまいました^^;。
しかし、今はそうではないということがよく理解できます。
ネトラーの人達はネトレブコの声が聴ければ、演目などどうでもよい・・・椿を見に来て見事な椿だったというブラヴァーなのだと思うのです。
オペラの場合は歌手が目的で観に来るのは普通のこと・・・・・それでもネトレブコのルチアや清教徒を聴いたら、やはり一瞬逆毛総立ちになりそうな気がするので、当分聴きにいくつもりはありませんが、プッチーニ、ヴェルディ、モーツァルトなどネトレブコの魅力が期待できそうな演目はおおいに鑑賞してみたいと思ってます。
3位についてはダムラウも迷ったのですが、昨年の「リゴレット」でのジルダでの輝きには及びませんでした。
スカラ来日公演「ドン・カルロ」で非の打ち所のない歌唱で燐としたエリザベッタを演じたフリットリを3位にすることとしました。

メゾソプラノ  1)バルトリ 2)マイヤー 3)ディドナート 
コロラトゥーラ・メゾの女王バルトリ、ドイツ物の女王マイヤー、どちらを1位にしても良いのですが、「セメレ」でのこれでもか!というアジリタに敬意を表して。
ディドナートの歌唱技術と表現力、そしてプロ根性もすごい!!!のですが、とりあえず年功序列にしてみました・・・なんじゃそりゃ?ですが深い意味はありません。
カサロヴァも魅力的でもっと聴いてみたいと思ってます。

テノール  1)フローレス・・・・・・・・・・・・・・・・・2)ドミンゴ 3)カレイヤ
フローレス、他を十馬身以上離してダントツの一着、2番手はかつて3頭で先頭集団を走っていたドミンゴが馬群に飲み込まれることなく頑張っているではありませんか!!!
ソプラノは花に譬えてるのになんで競馬?ですが、[猫]の脳みそなので仕方ありません。
フローレスについては1頭だけ羽のあるペガサスのように違う次元を走っていると言った方が良いでしょう。
3位に挙げたカレイヤはなんとなく洗練されてないのですが、素朴な印象と不器用な演技が好感が持ててしまうという不思議な魅力があります。
「ルチア」のエドガルトと「愛の妙薬」のネモリーノと全く違う役柄を見事に演じ分けていたフィリアノーティも良かった!!!
若手のメッリ、ブレズリクを聴けたのは収穫。
「魔笛」でのホムリッヒも正義感のある張りのある声で良かったと思うのですが、この人若手なのか中堅なのか?ドレスデンに所属しているようですが?

バリトン  1)キフェチェン 2)トレーケル 3)ミュラー=ブラッハマン
正直、昨年のリゴレットのルチッチは本当に凄かったと改めて思います。
今年はルチッチほどインパクトのある人はいませんでした。
1位に挙げたキーちゃん・・・・声も品格があるし、歌唱も安定感抜群で文句なしですが、この人だけは・・なんと・・・・キャラが気に入ってるのです。。。
キアヌ・リーブスと朝青龍を足して二で割ったような風貌が微妙で実に味がある。クールでありながらワンパク、クールわんぱくビューティーです。
ところでまたまたKwiecienの名前の話・・・・しつこい。。。ですよね。。。
ジャパンアーツのサイトではクフィエチェンになってます。キーチェン、クヴィエチェンとさまざまのオフィシャルサイトで3種類の読み方を見たことになりますが、Kwiecien自身が名前を言っているビデオクリップがバイエルン州立歌劇場のサイトにありました。
http://operntv.eviscomedia.com/media.1047.html
以前ポーランドの人に聞いた発音と同じに聞こえ、カタカナで書くとキフェチェンかキフィエチェンに聞こえるんですけど・・・・・・?・・・・・しつこくてスミマセン・・・でした^^;
2位には「魔笛」でパーペより目立っていたトレーケル、3位には「パルジファル」で好演していたミュラー=ブラッハマン、リンデンの二人を挙げました。パーペもそうですが、リンデンの男子低音組はなかなか良いです。
スパニョーリ、キーンリーサイドも良かったけど、なぜかリンデン組の方が印象に強く残ってます。
「セビリアの理髪師」ではフローレス、フルラネットと目立つ存在がいたから?「オネーギン」は演出に足を引っ張られたかな?という気がします。

バス  1)フルラネット  2)パーペ
パーパーとしてパーペを1位に挙げないとはどういうこと?ですが、パーペは「パルジファル」のグルネマンツの方が今年聴いたザラストロやフィリッポよりずっと良いと思いました。ワグナーこそ一番良さが発揮されるのではないか???という気がしてます。
フルラネットは「セビリアの理髪師」でのバジリオ・フランケンシュタインヴァージョンの恐おもしろさがあまりにも強烈な印象・・・最高!!!
バスについてはこの2人が圧倒的!!!なので3位なし。

指揮者  1)ダン・エッティンガー 2)小澤征爾 3)大野和士
オペラの要は指揮者ということで先にランク入りした6公演の指揮者、レック、バレンボイム、ブリニョーリ、パッパーノ、ドゥ・ビリー、クリスティーは素晴らしかったのは言うまでもありません。
そしてルイージは今年もドレスデンに聴きに行きましたが、やはり歌唱を引き立てながら隅々までオケをコントロールしきって美しい演奏を引き出していました。
この指揮者のランクは今年初めて聴いた人の中から、公演はランク入りしませんでしたが、印象に残った指揮者を挙げることとしました。
エッティンガー指揮、ミュンヘンの切れ味抜群の躍動感あふれるカルメン序曲は鮮烈でした。感想で新国でリングを指揮することになっているので楽しみと書いておきながら、気づいたら行けずに終わってしまった今年・・・・来年はしっかり「ジークフリード」のチケットゲット済みです。
さすが小澤さん指揮、ウィーンの「オネーギン」は期待通り、美しい音色でドラマティックな演奏でした。
大野さん指揮パリの「ロジェ王」はかなり難曲^^;それでも今振り返ってもう一度聴きたいのは何?と問われれば、この公演・・・・不思議な魅力あふれる演奏でした。

演出 1)エア「椿姫」  2)ブラウンシュバイク「ドン・カルロ」 3)ワルリコフスキ「ロジェ王」
こちらも昨年のレーンホフの「リゴレット」ほど印象的な公演はありませんでした。
1位の「椿姫」はROHのプロダクションで昨年も観ていて、昨年はオーソドックスな演出はあまり印象に残らないようなことを書いてます。
ところが今年、前衛的な演出ばかり見た後鑑賞した「椿姫」は昨年は気にもとめなかった柔らかな光に溢れた美しさがありました。前後に見る公演によって感想、印象は大きく変わるものだと改めて思うこととなりました。この「椿姫」いよいよ来年9月来日公演です。
スカラ公演の「ドン・カルロ」は洗練された舞台構成、子供を登場させることによって生まれる純粋さ、透明感のある美しさが印象に残りました。
鑑賞しながら頭が痛くなった「ロジェ王」、感想でおもいきりネタをばらしてしまったようですが・・・・・・反省^^;
でもまだまだ他に何か意図が隠れているようなところもあり、演出面でも妙にもう一度鑑賞したいという思いにかられる作品です。何よりブラヴォーとブーイングの応酬で活気のあったカーテンコールが印象的で、いろんな意味で話題を提供してくれる公演だったと思います。


他にも数々の素晴らしい公演を鑑賞したと思いますが、以前にも書いたように、自分自身のコンディション、歌劇場、席の音響などによって、もったいなくも良さが分からないで終わってしまった公演もあります。

それでも観れただけでも良かったと思う公演ばかりで、いろいろ無理した甲斐があったと自己満足の1年でした。

そして今頃気づくのも何ですが・・・・ランクインした公演、歌手を見ても明らか・・・・ベルカントものとワグナーが好き!!!なんですね^^。
ベテラン贔屓の傾向もある・・・・・グルベローヴァ、フルラネットをはじめとするベテラン勢が実際に凄い!!!から仕方ないのです^^。

さて今年も残すところ僅かとなりました。
[猫]は来る年も大暴走してしまうのか???

どうぞ皆様良い年をお迎えください^^。






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galahad

密かにキーちゃん情報を交換しているgalahadです、こんにちは。 ずっと日本招聘側の表記にしたがって私は「クヴィエチェン」と書いてきましたが、やはりキーちゃん自身の発音から聞こえる「キフィエチェン」にすることにします。 お歌もたいへん魅力あるんですが、彼のちょっと中央アジア的ルックスが好きです。 
kametaroさん、今年ずいぶん観てますね。 尊敬・・・。 私もがんばりたいなあ。 では、来年も良い年でありますように。 
by galahad (2009-12-29 15:10) 

kametaro07

galahadさま
バイエルンのビデオクリップ情報ありがとうございました。
>彼のちょっと中央アジア的ルックスが好きです。
同感^^。結構好みが一緒でうれしいです。
>今年ずいぶん観てますね。
ハイ・・・・・相当無理も無茶もしました^^;
来年は我らがパーペがいよいよヴォータンデビュー!!!
お互い首尾よく見たい公演が見れますように!
良いお年を!!!
by kametaro07 (2009-12-29 19:45) 

ゆみゆみ

【オペラの場合は歌手が目的で観に来るのは普通のこと】
は~い。と手を上げます。
私等ランクをつけようがございません。好みの人しか見ないのだから。
でもかなり気を使っていて(誰にでしょうね)
“良くない時は素直に認めよう”
なんて思いながら劇場に足を運びますが、帰りは、トロトロにとろけちゃっています。こういう鑑賞もありでしょう・・・。

私はワーグナーとR・シュトラウスが見たいのですが、これらは当分無理のようです。
来年は、MちゃんとH様がどんな素敵な歌手の方と共演してくれるのか!!

掃除もせずに“ホフマン”に夢中になりながら新年を迎えそうです。
来年も宜しくお願いいたします。
by ゆみゆみ (2009-12-30 22:46) 

hbrmrs

こんにちは。ランキング、楽しく、また興味深く拝見しました。オペラの場合、指揮者、歌手、演出家、プロダクションそれぞれに見所聴き所があって、個々に評価をして楽しめるのがいいですよね。

やはり、と言いましょうか、グル様とそのノルマが堂々第1位!ですね。
来年ザルツで演奏会形式で再上演するんですよね~。実を言うと、私はザルツ行きを真剣に計画していたのですが、とある事情により断念となりました。
まだ、グル様は何か別の公演で拝められるものと期待しているのですが・・・。

リンデンのパルジファル、私も観ています。
演出は残念ながら気に入らなかったのですが、とにかく、とにかくバレンボイムのワーグナーが最高!東西横綱、東バレンボイム、西ムーティと私は思っております(笑)。
そのバレンボイムを脅かす存在になりつつあるティーレマンの動向を私はチェックしているところです。

わたくしめの旅行記も読んでくださり、ありがとうございます。
お互い、海外に行くといろいろありますね(笑)。

来年もよろしくお願いします。

by hbrmrs (2009-12-31 16:22) 

kametaro07

ゆみゆみさま
>帰りは、トロトロにとろけちゃっています
そういうのって最高!じゃないですか!
私はマッちゃんが聴きたくてもなかなか縁がないのでザルツの「オネーギン」のDVD買っちゃいました^^。
それとアバド指揮、プライ、ベルガンサ、アルヴァの「セビリアの理髪師」のDVDもゲット^^。
いつ観れるんじゃ?という問題はあるんですけど^^;その内鑑賞します^^。
こちらこそ来年もよろしくお願いいたします!
by kametaro07 (2009-12-31 23:17) 

kametaro07

hbrmrsさま
>来年ザルツで演奏会形式で再上演するんですよね~。
私は休みが取れるかも分からないのにチケット申し込んじゃいました。
全く後先のことなんて考えない・・・懲りない性分です^^;
チケット取れたら休み確保作戦を練らなくてはいけません。
>リンデンのパルジファル
私はこれを観てオペラにハマッたのですから、当然バレンボイム大好き!です。
>バレンボイムを脅かす存在になりつつあるティーレマンの動向を私はチェックしているところです
私もティーレマンのドイツ語圏での人気の秘密を知りたくて昨年バーデンバーデンまで行ったのです。
ぜひ彼のワグナーを聴いてみたい!
2011年にウィーンでリング、バーデンバーデンでもリングの話があるようですが、どうなることでしょう?
ムーティは経験不足の為、聴いたことがありません^^;もちろんぜひ聴かなくてはいけないと思ってます。
>海外に行くといろいろありますね
はい・・・・でも私の今までのいろいろなんて今回のhbrmrsさんのご旅行に比べたらチッポケなものかも^^;;;
hbrmrsさんのブログはいろんな情報満載なのでこれからも楽しみに拝見させていただきたいと思います。
来年もよろしくお願いいたします・・・・もうすぐ来年ですね^^。



by kametaro07 (2009-12-31 23:58) 

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